この人はまた「復権」を狙っているのだろうか。四国巡礼で首相在任中の「罪」を祓って、首相再登板でも狙っているのだろうか。菅直人前首相が3日、四国霊場八十八カ所の遍路を再スタートした。

菅氏は04年に国民年金未納のために民主党代表を辞任。「自分自身を見つめ直す」として剃髪し、四国巡礼を始めた。08年までに五十三番札所の円明寺(松山市)まで到達していた。09年夏に民主党政権が発足、財務相に就任し、鳩山内閣の後を受けて首相となった。

その意味では、菅氏にとって四国巡礼は再起・復権のための“演出”の一つということになる。

菅氏は巡礼中、「3月11日までに地震や津波、電源喪失の同時発生を想定した準備が何もできていなかったのが最大の問題だった」「地震列島に原発を造ったのが間違い」などと語っている。

首相在任中の「失政」は棚に上げ、過去の自民党政権を批判するところは、この人が根っからの市民運動家であることを示している。

菅氏の四国巡礼に関しては、大川隆法著『空海が民主党政権を見たら何というか 菅さんに四国巡礼を禁ずる法』で、大川隆法・幸福の科学総裁に招霊された空海はこう語っている。

  • 私は、彼に対して、「自分に権威を与えるために、私の名を使わないでほしいし、『四国巡礼をしたから、自分の罪はすべて許された』というようなことを言うために真言宗を使ってほしくない」と思っています。
  • 要するに、「私、空海は四国巡礼を禁じる。それを破った場合には、何かの天罰が落ちても知りませんよ」ということです。

復権を狙うよりも、いっそのこと、「本業」である市民運動家に戻ったほうがいい仕事ができるだろう。(織)