2011年11月号記事

「強く懸念している。投機的な動きはないか注視し、あらゆる措置を排除せず、必要な場合は断固として行動していく」

9月16日、参院本会議の代表質問で、1ドル70円台で推移する為替相場について、野田佳彦首相は、こう述べた。

野田政権は、4日に安住淳財務相、古川元久国家戦略相、鉢呂吉雄経済産業相(当時)、平野達男復興担当相の経済4閣僚が集まって、円高対策を早急に取りまとめることで一致。為替の追加介入や一層の金融緩和などを行う方針を固め、第三次補正予算では、震災対策と合わせて8兆円規模の予算を組む見通しだ(17日現在)。

民主党政権は、8月にも円売りドル買いの為替介入をしており、一見、円高是正に熱心に対応しているように見える。

しかし、残念ながら、 一連の円高対策は、空振りに終わるだろう。