東京都の石原慎太郎都知事は27日、2020年夏のオリンピックの招致について、「たいまつの火は消さないほうがいい」と、事実上の再立候補宣言をした。
定例会見で、記者が次のように質問。「このほど、石原都知事が4期目に入ったという挨拶状をIOC(国際オリンピック委員会)に送られたと聞いたが、受け取った側は再立候補への布石ではないかという感想を持った委員もいたようですが?」。これを受けて、石原都知事は「この問題はとても大事。私の責任ある問題ですからね」と語り、6月17日から始まる都議会定例会で正式に表明することを示唆した。
都は、2016年夏のオリンピックの開催候補地レースでリオデジャネイロ(ブラジル)に敗れたが、開催を見込んで積み立てた基金4000億円を取り崩さず、そのまま保有しているという。(参考:28日付東京新聞)
本誌は、2016年の招致レース中だった2008年5月号で「2016年東京オリンピック 世界が喜ぶ5つの理由」という特集を組み、「五輪を招致して、再び高度成長を目指せ」と訴えた。その要点は、1:ロボット技術の海外PRと開発の促進 2:効率的な鉄道・道路網の海外PRと開発の促進 3:臨海副都心がマンハッタンを超える都市に生まれ変わる 4:世界最高レベルの日本の「食」の海外PRや農業の輸出促進 5:国威発揚でアジアのパワーバランスの安定につながる
五輪招致には、「無駄な金を使うな」「これ以上の発展は必要ない」など、清貧の思想でもっともらしいことを叫ぶ左翼勢力の反対が付きものである。しかし、1964年の東京オリンピックは、新幹線が開通し、カラーテレビの購入が増えるなどして、その後の日本の発展に向けたターニングポイントになった。
不況や震災で気落ちした日本を元気にするためにも、2020年の東京オリンピック招致を実現させ、さらなる高度成長に向けた発展のプロジェクトを描くと同時に、東京を新たな国際都市に変身させるべきだ。今後の政府の強力なバックアップが期待される。(格)
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