東日本大震災の影響で生産がほぼ半減していたトヨタ自動車が、不足していた部品の調達のめどが立ち、6月に震災前の9割の水準まで回復する見通しとなった。各メディアが報じている。

これまでトヨタは、6月の段階では7割程度の回復となると発表していたが、回復ペースを速め、計画を大幅に前倒しすることになった。8月には震災前とほぼ同じ1日当たり約1万3000台の生産に回復する見通し。報道を受けてトヨタ株が急反発している。

震災から約3カ月での正常化ということになり、驚異的なペースでの回復と言える。その背景にあるのは、トヨタが一時的に生産を激減させたことにより、米市場でGMやフォード、現代といったライバルメーカーの売上が上昇していたこと。回復ペースが遅れるほど、市場を獲られる格好となっていたため、必死の回復を図る必要があった。

3ヵ月のスローダウンは決して小さなものではないが、トヨタの復活は日産やホンダなど他のメーカーの復活をも促し、日本経済全体の回復にもつながっていく。これが日本復活の狼煙となることを期待したい。(村)

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