韓国が進学前の満5歳児を対象にした教育政策を転換する。来年から、保育園・幼稚園の満5歳児の教育課程を一元化し、小学校過程と関連した体系的な教育を行う「満5歳共通過程」を導入し、満5歳児(約40万人)に対し、月20万ウォン(約1万5000円)の教育費を支援する。支援額は毎年増額し、2016年には保育費・幼稚園費全額水準の月30万ウォン(約2万3000円)が支給される計画だ。

韓国と日本は幼児教育において類似している。両国とも少子化問題が深刻化しているが、韓国のこの満5歳の無償義務教育は少子化対策の一環とされる。また、管理監督体系も、日本が保育園は厚生労働省、幼稚園は文部科学省の管轄になっているように、韓国でも保育園は保健福祉部、幼稚園は教科部の管轄となっている。今回の共通過程導入後も管轄はそのままになるが、効率性の面から統合を検討すべきという声も上がっている。日本においても、今年1月、幼保一体化に向けた「こども園」への完全統合が先送りされた。

その点で、韓国のこの政策の今後の行方は日本にとって一つの参考になるだろう。だが、それよりも少子化対策として現時点で必要なのは、潜在的には100万人いると言われる待機児童の解消のための、保育園や幼稚園の設置の規制緩和や、働く女性の労働時間に合わせた託児所設置の支援ではないか。(吉)

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