2004年7月号記事

脳死の権威が次々に主張を転換

臓器移植大国  アメリカのジレンマ  「日本は今ならやめられる」

国民すべてを「ドナー候補」にする臓器移植法改正案

自民党調査会は臓器移植法の改正案をまとめ、6月中旬までの通常国会か秋の臨時国会に提出する方針だ。改正案は、現行法の柱である「臓器提供の場合に限って脳死を人の死とする」「本人の臓器提供の意思の尊重」「15歳未満の臓器提供を認めない」の3点を取りやめるという根本的な見直し。「脳死を一律に人の死」とし、家族の承諾だけで提供できるようになるため、改正案が実現すれば、実質的に、国民すべてを「ドナー(臓器提供者)候補」に変えることになる。