健康生活のために欠かせないのが睡眠だが、人間は何時間眠れば足りるのか? 20日付インターナショナル・ヘラルド・トリビューン紙が興味深い研究結果を紹介している。以下、抜粋紹介。

・ペンシルバニア大学病院「睡眠・時間生物学研究所」所長のDinges医師の研究によると、睡眠時間と集中力や認知力に関するテスト実験の結果、8時間睡眠では集中力が途切れたり認知力が低下したりすることはほとんどなかった。6時間と4時間のグループは、2週間の実験期間を通して日に日に結果が悪くなった。

・Dinges医師の元同僚のBelenky医師が奇数時間で同様のテストをしたところ、9時間では8時間とほぼ同じ結果だが7時間では低下が見られた。アメリカ人の平日の平均睡眠時間は6.9時間なので、我々は知らないうちに本来の明晰な思考を失っているかもしれない。Belenky医師は言う。「あまり考えなくていい仕事をしている人でない限り、平均的アメリカ人は起きている時間を確保するため能率を犠牲にしている」

・だがDinges医師らの研究結果で最も重要なのは、4時間と6時間のグループは2週間の実験期間を終えて「確かに眠いが作業能率には影響ない」と答えたが実際は能率が低下していたということ。つまり睡眠不足が続くと、自分にもっと睡眠が必要であること自体がわからなくなるのだ。自分の頭はシャープだと思っても、本当にそうか怪しい。

生活習慣病は自覚がないまま進行するが、睡眠不足も知らないうちに精神活動を低下させるとしたら恐い。霊的観点から見ると、睡眠は魂が霊界に還ってエネルギーを充電する貴重な時間だ。「無駄な時間は仕事の中にある」という言葉の通り、睡眠を削るより仕事の中身を見直すのが先だろう。あなたの睡眠は本当に足りている?(司)

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