オバマ米政権が近く行う人事で、アジア担当官を知中派から知日派へシフトする動きを見せていることを、15日付の朝日新聞が報じている。

記事によると、国家安全保障会議(NSC)のベーダー・アジア上級部長は15日付で退任。対中政策の理論的支柱であるスタインバーグ国務副長官も今夏に行政大学院長に転身する。後任には、日本勤務経験が長いラッセルNSC日本・朝鮮部長、中東政策を担ってきたバーンズ国務次官を、それぞれ内部昇格させるという。

今回、担当を外れる予定のベーダーとスタインバーグの両氏は、1998年のクリントン大統領訪中の際に随行。日本を素通りする「ジャパン・パッシング(日本軽視)」を実現させた上、クリントン大統領に、台湾に対する「スリー・ノー政策」(二つの中国、台湾の独立、台湾の国連加盟の3つを支持しない政策)を発表させ、中国におもねった。

東日本大震災で、米軍はピーク時に1万8千人以上が支援に訪れ、ヘリや艦船を投入して行方不明者の捜索や物資の輸送を行うなど、最大級の支援を行ってくれた。米政権が日本に対して友好的なメッセージを送っている今、日本はそれに応えるべく、日米で合意済みの米軍普天間飛行場の移設や、日米同盟の強化を進めるべきだ。(格)

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