統一地方選の前半戦は10日、12知事選、4政令市長選、41道府県議選、15政令市議選の投開票が行われた。事実上の民主党と自民党の対決となった東京、北海道、三重の3知事選で民主党は完敗。同党は道府県議選でも69議席を減らすなど、有権者が菅政権に「NO」を突きつけた形となった。
なかでも、民主党の岡田克也幹事長のお膝元である三重県知事選で、新人同士の戦いで民主推薦の候補が自民・みんな推薦の36歳の候補(最年少知事)に敗れたことは、今回の統一選を象徴している。
民主党の敗因として、報道各社は東日本大震災への対応の遅れ、指導力不足などを挙げる。もちろんそれもあるだろうが、民主党政権は震災以前から消費増税議論の活発化や日米同盟の弱体化を進めるなど国民の生命・財産・安全を危険にさらす動きを見せており、多くの国民がその統治能力に疑問を感じていたことも大きな要因だろう。
そして何よりも、石原都知事が言うように、「天罰」という要素もあったと言えよう。儒教の教えには、時の為政者の失政や不徳に対し、人知を超えた「天」が地上に地震や風水害などの災厄を起こして人々に警告するという「災異説(さいいせつ)」がある。震災という天変地異は民主党という左翼政権によって引き起こされたと言え、多くの有権者の「民主党政権では国がだめになる」という直感が、今回の結果として表れたのではないか。(※)
また、統一選では、原発を抱える北海道、福井、島根、佐賀の知事選で原子力政策が争点に上がったが、いずれも原子力推進・容認の現職候補が圧勝。有権者は現実的な判断を示した。
菅首相は10日、三度目の被災地訪問で存在感を示そうと躍起になっているが、24日投開票の統一選後半戦で、有権者の力で民主党政権という「国難」を打破することを望みたい。(格)
※参考記事: ザ・リバティ2011年5月号「東日本大震災特集」
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