31日付朝日新聞に、前の東京大学総長で三菱総研理事長の小宮山宏氏のインタビューが出ている。地球環境工学が専門の同氏が、今回の事故と今後の原子力発電のあり方について、朝日の編集委員のインタビューに答えたものだが、こんな気になるやり取りが出てくる(一部省略して引用)。

編集委員「科学が生んでしまった暴走を、科学は押さえ込むことができるでしょうか。科学技術の限界が見えてきたのでしょうか」

小宮山氏「その結論は、まだ早いんじゃないかな。確かに今回の事故はかなり厳しい事態です。でも私は、たとえどんなに困難に見えても、問題そのものを明確に、具体的につかめれば、答えを出せると信じています」

編集委員「でも、我々はコントロール不能の、ある種の化け物、怪物をつくりだしてしまったように思います」

小宮山氏「時間はかかりますが、私は(編集部注・原発のリスクを)押さえ込めると思っています。化け物をコントロールできなくなったとか、怪物とか、そんなふうに考える必要はまったくありません」

大手新聞の編集委員にして原子力や原発を「化け物、怪物」とは、いささか情緒的なセンセーショナリズムに過ぎないか。物理学者アインシュタインは神の存在を信じていたが、核兵器を手にした人類は何に頼って未来を開けばいいかと問われて「我々自身です」と答えた。

唯物論的な世界観で生きている人は、人類が科学技術を制御する力について悲観的になってしまうかもしれない。だが幸福の科学は、科学も技術も人間を幸福にしようとする神仏の願いの表れであり、神仏の子である人間には科学の暴走を抑える善性と叡智が宿っていると考える。人類の進歩をストップさせないためには小宮山氏も言う通り、困難な問題にも答えを出せる人間の力を「信じる」ことこそ大切ではないか。(司)

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