《本記事のポイント》

  • 米ベイラー大学の研究チームが、月の裏側に2000兆トンを超える金属の塊を発見か
  • 宇宙の軍事利用を進める中国
  • 月の裏側には宇宙人の基地がある

月の裏側に巨大な金属の塊らしきものが発見され、注目を集めている。

米ベイラー大学の研究チームが、学術誌「Geophysical Research Letters」でこのほど発表した論文によると、月の裏側に位置する巨大クレーター・南極エイトケン盆地の地下約300キロに、2000兆トン以上の金属の塊のようなものが存在している可能性があるという。

米航空宇宙局(NASA)の月探査機によって得られた、月の重力分布を測定したデータから判明した。「ハワイ島の5倍の大きさを持つ金属の塊」が地中に埋まっているそうだ。

金属の塊の正体は、約40億年前というはるか昔に、隕石が月面に衝突し、その隕石が有していた金属核ではないかと指摘されている。南極エイトケン盆地は、太陽系最大級のクレーターである。今回の調査は、月の成り立ちについての解明など、重要な研究になり得る。

宇宙の軍事利用を進める中国

しかし、月の裏側の調査は、科学的な調査だけを目的としていない。

南極エイトケン盆地といえば、中国の月探査機「嫦娥4号」が今年1月、人類で初めて着陸した場所だ。これは冷戦時代のアメリカやソ連もなし得なかった快挙である。

月面探査車「玉兎2号」が、隕石の衝突で掘り起こされたマントルの成分を回収し、それを分析した結果を英科学誌ネイチャーに掲載した。今後も新しいデータが送られてくることに期待が集まっている。

それだけでなく、中国の積極的な宇宙開発は「宇宙の軍事利用」という側面からも注目されている。

中国が2015年に創設した「戦略支援部隊」は、宇宙やサイバー空間を主戦場にしていると言われている。確かに宇宙条約では、月などの天体の領有権は認めておらず、軍事利用も一切禁止されているが、解釈があいまいな部分があり、不備があると指摘されている。

中国がなりふり構わず宇宙に進出し、月の裏側にまで行ったことは、米露を超える「宇宙強国」であることを世界に見せつけるものだ。中国による宇宙の軍事利用が進んでいると見られる。

月の裏側には宇宙人の基地がある

さらに、どこの国も公言していないが、宇宙空間に出ると、必ず避けて通れないのが「UFO」の存在だ。米露にはこれに関連する「Xファイルが存在する」と言われ、もはや公然の秘密と言っていいだろう。

「月の裏側には、宇宙人の地球への前線基地がある」と言われている。月の裏側は、地球からの電波の影響を受けず、宇宙の観測にも適し、火星への中継基地としても利用価値がある。しかし、宇宙人の基地があるとすれば、すでに統治されているところに、地球人類が介入する恐れがある。その場合、宇宙人とのファーストコンタクトの"作法"などは考えているのだろうか。

人類が、ついに月の裏側に直接アクセスし始めた。これから熾烈になる宇宙開発競争の先には、科学的な探究心だけでは済まされない各国の思惑の対立や、宇宙人との遭遇が待ち受けているかもしれない。(純)

【関連書籍】

幸福の科学出版 『ダークサイド・ムーンの遠隔透視 月の裏側に隠された秘密に迫る』 大川隆法著

https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1143

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