27日配信のJ-CASTニュースによると、笑いによって病気の人の自己治癒力を高めたり、病気の予防を手助けするボランティア、「笑い療法士」の認定者の発表会が2月20日、東京都内で開かれた。新たに認められた72人を含めて、総勢520人になったという。
「笑う門には福来る」「病は気から」というが、笑うことは免疫力を高め、薬以上に治療や予防に有効なことが分かってきている( http://www.the-liberty.com/article.php?item_id=1281 )。
ところが日本の医療や福祉の現場では、むしろ笑いはタブー視されてきた。こうした状況を打開しようと発足したのが、2005年に発足した「笑い療法士」制度だ。
ただ笑わせさえすればよいわけではない。「笑い療法士」は、まず自分自身が「1日5回笑い、1日5回感動する」よう努力する。そして相手に「安心・安全」「一緒にいると楽しい人」と感じてもらうことから始めて、自然な笑いや生きる力を引き出すという。ジョークやユーモアを乱発すればいいというものではないようだ。患者さんやタイミングに合わせて言葉や行動を選ぶ必要があり、広い知識と同時に話術も非常に重要となる。「笑い療法士」になると患者さんに親身になり、仕事への充足感を味わうことが多くなるという。
ある意味、仏教で言うところの「対機説法」に近いものではないか。また仕事や家庭や学校を問わず、人間が社会生活を営む際にも使えるものだろう。笑いの効用は健康にも人間関係にもいいこと尽くめである。もっと活用したいものだ。(ア)