島根県が条例で定めた「竹島の日」である22日、米紙ニューヨーク・タイムズのA5面に「韓国に行こう(Visit Korea)」と題した全面広告が載った。広告は済州島がこのたびスイスの新・世界の七不思議財団から最終候補にノミネートされたと記載。その次には「東海にはウルルン島、独島がある」と続き、ほかにも韓国には美しい島がたくさんあると、なぜか島ばかりをPRする広告となっている。

広告主は書かれていないが、下段に「www.ForTheNextGeneration.com」とURLが記されており、「我々は真理を伝えている」と題した、竹島や従軍慰安婦問題の韓国の立場を英語で伝えるサイトにつながる。

一見するところ単なる観光PRの広告にも見えるが、23日付の韓国中央日報(電子版)によれば、竹島問題等について宣伝キャンペーンを続けている歌手のキム・ジャンフン氏や誠信(ソンシン)女子大客員教授のソ・ギョンドク氏が掲載したものであるという。両氏はこれまでも竹島や従軍慰安婦問題に関する主張を、広告の形で米紙に発信してきた。

竹島の帰属を巡る正当性の如何に関わらず、こうした宣伝の積み重ねが実効支配とともに既成事実をつくり、他国の世論に浸透していってしまう。日本の抱えるいずれの領土問題においてもそうだが、日本が正しいのであればその正しさをもっと目立つ形で発信してゆくべきである。権利の上にあぐらをかいていてはいけないのである。

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