ニューヨークタイムズと政治系サイトのポリティコが、米国防総省(ペンタゴン)がUFOを極秘調査していたという記事を掲載し、ワシントンポスト他、米メディアだけでなく全世界の大手から各国の地方紙までが伝える騒ぎとなっている。

このUFOプログラムは、ネバダ州出身の民主党上院議員、ハリー・リード氏が上院多数派の代表を務めていたとき、彼の発案で2200万ドルの予算が計上されて始まったものだ。といっても、これは"ブラックマネー"(闇の資金)による"シャドウプロジェクト"(隠されたプロジェクト)だった。

ペンタゴン内でUFO調査をしていたのは、元軍情報部のルイス・エリゾンド氏。このUFOプログラムは、2007年から2012年まで運営され、予算がカットされた後も、軍から上がってくる情報をもとにUFO調査は密かに続けられた。

エリゾンド氏は今年10月に退職し、民間のUFO調査研究団体「To the Stars Academy of Arts and Science(TTSアカデミー)」に移籍し、そこで、この度の情報公開となったわけだ。彼は退職届けの中で、マティス国防長官に国益のためにUFOの意図を徹底究明する必要があることや、ペンタゴンでの調査の限界を訴えていた。少なくとも彼のプロジェクトは、UFOはどこかの国が造ったものではないと結論づけていたのだ。

ちなみに、彼の新たなUFO研究の拠点となったTTSアカデミーは、この8月にも2004年に空母ニミッツから離陸した二機の戦闘機が追跡したUFOの動画を公開している。

一方、ペンタゴンのUFO研究の発端となったリード上院議員は、友人の宇宙産業の大企業家として有名なロバート・ビゲロー氏から大きな影響を受けており、UFO研究に強い関心を持っていた。ビゲロー氏は、宇宙空間で使用する拡張式の居住空間モジュールをNASAと共同開発するかたわら、UFO研究もしていた。このペンタゴンのUFO研究の依頼も受けており、ラスベガスの会社の建物を改修して、UFOから取り出した合金などの素材を保管したり、物理的な遭遇をした人の生理的な変化を検査していたりしたともいう。

ビゲロー氏は5月に、CBSテレビの番組で「エイリアンのUFOが地球に飛来していることを確信している」と断言、「UFO研究に莫大な資金を投入してきた」とも言っていたが、このことだったのだろう。

官民挙げてUFOが調査されている。しかし、ビゲロー氏は「国際的にもアメリカはUFOでは最も遅れた国」と意外なことを言う。「科学者は孤立を恐れ、メディアは汚名を着せられたくないのだ」ということらしい。しかし、それを言うなら日本はどうなるのだろう。(純)

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