「暴君」「人権侵害」「殺戮者」――。

こうした日本でのイメージに相反して、本国で高い支持率を誇るのが、フィリピン大統領ロドリゴ・ドゥテルテ氏です。これほど日本と本国でのイメージが異なる首脳も珍しいでしょう。

2016年6月に就任したドゥテルテ氏は、裁判を経ずに麻薬関係者を殺害することを認め、殺害者には賞金を出すという過激なキャンペーンを打ち出し、国際社会から「非人道的だ」と批判を受けました。日本でも、ドゥテルテ氏の過激な発言や「麻薬戦争」の壮絶さなどはよく取り上げられる一方で、現地の「生の声」はあまり報道されません。

本欄では、本誌が取材したフィリピンの現地の声をお届けし、ドゥテルテ氏の人気の秘密を探りたいと思います。

「彼は自分の命すら危険にさらそうとしています」