新潟5区で公開討論会 中国に市有地を売却しようとした泉田前知事の苦しい言い訳

 

10日から始まる衆院選を前に、衆院新潟5区で7日、長岡青年会議所主催の公開討論会が行われた。

 

出席者は、衆院新潟5区立候補予定の、自民党公認で前新潟県知事の泉田裕彦氏、野党と連合新潟が推薦する前魚沼市長の大平悦子氏、幸福実現党公認の笠原麗香氏の3人。

 

主催者側から提示された4つの質問に対し、それぞれが持ち時間以内で答える形式で行われた。

 

 

憲法9条改正、原発推進から逃げる自民党公認候補

最初に安倍政権の評価について述べた後、北朝鮮ミサイル対応を念頭に今後の安全保障、外交政策、憲法改正、原発政策などについて、各候補予定者が意見を述べた。

 

安全保障、外交政策については、三者とも北ミサイルの脅威について認識しつつも、具体的な政策については大きく分かれた。

 

泉田氏は、ロシアと北朝鮮、アメリカとの関係など、外交政策を念頭に置いた主張を行い、国防強化については名言を避けた。

大平氏も、「Jアラートなどがあると恐怖が生まれ、戦争に心が向いてしまう」と語り、強硬策だけが解決の道ではないと訴えた。

笠原氏は、日米同盟を基軸にしつつも、自分の国は自分で守ることが大事であり、核シェルターなど、国民保護を徹底すべきだと具体的な安全保障政策を語った。

 

憲法改正についても、各自のスタンスは分かれた。

 

大平氏は、安倍政権では、特定秘密保護法や安保法制成立の仮定で"強行採決"が行われたとし、こうしたスタンスの政権下において憲法改正を行うことは危険だと主張した。 

笠原氏は、憲法9条を守っていても、現実に北のミサイルは飛んできており、「軍隊がなくなれば平和が来る」という論理は、「警察がなくなれば犯罪がなくなる」というようなもので成り立たないと主張。抑止力を高めるために憲法9条改正をすべきだと語った。 

泉田氏は、憲法改正の是非は、内容や時期によるとして、憲法9条改正については触れず、一票の格差問題や都市と地方の格差について持論を展開した。

 

 

原発政策を含むエネルギー問題については、笠原氏のみが明確な原発推進の立場をとった。

 

笠原氏は、エネルギーの確保は国家の存亡にかかわるもので、原油を輸入に頼る日本は、万が一、シーレーンが確保できなくなれば、他国に生殺与奪の権利を握られることもあると警鐘を鳴らした。「原発再稼働は感情論で判断すべきではない」と、安全確認を行った上で原発再稼働を急ぎ進めるべきと訴えた。

 

笠原氏以外の2氏は、原発事故が起きた場合はどうするかという点を強調した。

県知事時代、原発反対の立場に立っていた泉田氏は、原発再稼働容認の立場をとる自民党に配慮してか、立場を明確にせず、「国の原発政策には欠陥がある」と述べた。

大平氏は、原発は事故が起きることを想定しているとして、原発ゼロを主張した。

 

万が一の事故に備えた対策は必要であるが、他の発電方法にも事故のリスクはある。原発を止めればエネルギー自給率が6%程度になる日本で、原発再稼動の是非が真正面から論じられなかったことは残念だった。

 

 

「相互主義」を都合よく解釈する泉田前知事

続いて、各候補より他候補に質問する時間が設けられた。泉田氏は、地方の声が国政に届いていないという現状について、大平氏は原発についてそれぞれ質問。笠原氏は、2010年に持ち上がった、新潟市の市有地を中国総領事館用地として売却した問題を取り上げ、外国資本による土地買収の是非を投げかけた。

 

笠原氏が指摘した問題は、本誌9月号でも報じている。県庁に近い4500坪もの市有地を、総領事館用地として中国に売り渡そうとした「事件」だ。市民の反対によって市有地の売却はストップしたものの、これにかかわったのが、知事時代の泉田氏である。

 

笠原氏の質問に対して泉田氏は、「総領事館、大使館は、相互主義で建設されているのが外交の基本。東京や大阪にも建っている」「商業を中心に行う人を中心に配置するということだった」「新潟に拠点があることが国家の安全を脅かすところまではいかない」と弁明。

 

一方、大平氏は市長時代の経験を述べ、魚沼市においても、地下水を狙った中国の私有地買収問題が存在したことが明かされた。

 

これに対して笠原氏は「東京ドームのグラウンド部分より広大な土地が必要であることには疑問がある」「中国が取得した土地に総領事館が建てば治外法権が働き、事実上の"中国領土"ができるのではないか」と疑問を呈した。

 

泉田氏は、中国にも日本の総領事館や大使館を建てているわけだから、東京や大阪をはじめ、新潟など日本国内に中国の総領事館を建てても、それは「相互主義」で正当性があると言いたいようだ。

 

だが、中国は外国には自国の土地を売らないため、日本側は借りることしかできない。そのため、中国の都合が悪くなければ「返してくれ」と言われかねない。一方、中国は日本の土地を購入しており、万一、日中間の紛争が生じた際、「中国のもの」と主張できる。これは「相互主義」とは言いがたい。

 

さらに、外交関係について定めたウィーン条約11条では、施設や大使館員の数については、「合理的かつ正常」と認める範囲内のものとすることを要求できる、と定められている。4500坪もの土地を売ることを「合理的で正常」な範囲と言われても誰も納得しないだろう。

 

笠原氏が指摘するとおり、領事館を建てた土地は派遣国の法律が適用される。

東京や大阪で中国領事館用の土地が購入されていることはもちろん問題がある。だからといって、そうした問題が新潟に広がっていい理由にはならない。前知事である泉田氏から、新潟市の真ん中に、事実上の「中国領」ができることについて、十分な説明がなされたとは言えなかった。

 

なお、泉田氏は、自身のホームページなどでは、この"業績"に触れていないが、日本に住む中国人向けのページ「華僑報」には、2006年7月、中国総領事館を誘致する協議会の委員などを務めた人物に、当時の泉田裕彦知事が「にいがた親善大使」の称号を送った旨が記されている。

 

 

政治家に求められる資質とは

討論会の最後は、各候補者が意気込みを語って締めくくられた。

 

泉田氏は、「国土の均衡ある発展を目指すべき」として、地方への富の分配を訴えた。

大平氏は、「原発ゼロ」「地方の活性化」「女性の活躍」などを訴えた。

笠原氏は、「この国に生まれてよかった」という人をつくりたいとの志から生まれた幸福実現党の政策「自分の国は自分で守る」「下げよう。消費税5%」をあらためて説明し、最後は「生意気な挑戦かもしれないが、命をかけて愛する新潟のために尽くしたい」と、涙ながらに訴えた。

 

25歳と若く、経験も足りない笠原氏だが、その姿には、今の政治が忘れてしまった純粋な情熱や清潔さが感じられる。「政治は数合わせ」との現実的な見方もあるかもしれないが、国民の代表である国会議員には、正直に真実を語る姿勢や優れた人格も問いたい。

 

【関連動画】

[THE FACT REPORT] 人知れず進む中国の「日本領土買収計画」

 

 

 

【保守政党・公約比較】希望は候補が「民進党」、自民は政策が「民進党」

 

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2017年9月5日付本欄 新潟5区の衆院補選 幸福実現党・笠原れいか氏が出馬会見

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2017年9月号記事 「日本一のコメどころ」が危ない! なぜ中国は新潟を狙うのか - 中国に頼らない繁栄プラン

http://the-liberty.com/article.php?item_id=13285

 

2017年9月号記事 「トマト」から「国防」まで すべては市民の笑顔のために - 

幸福実現党 阿賀野市議会議員 横井 基至

http://the-liberty.com/article.php?item_id=13275

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