北朝鮮が6回目の核実験を行った際、平壌で行われた祝賀大会。写真:AP/アフロ

2017年11月号記事

衆院選のミカタ 2

国際

金正恩を核で追いつめ、“英雄”として逃がす

“トランプ大暴発”こそ「孫子」の定石

アメリカは「外交カード」を切り尽くした感があります。

国連の安全保障理事会は8月上旬、核・ミサイル開発を進める北朝鮮(以下、北)に「石炭の輸出禁止」などの経済制裁を決め、同国の輸出の3分の1を止めました。

これをあざ笑うかのように、北は8月29日、大陸間弾道ミサイル(ICBM)を北海道上空に発射。9月3日には水爆実験を行いました。

それを受けて安保理は同11日、さらなる制裁を決めます。北の主な収入源であるTシャツなどの繊維製品をはじめとして、輸出の9割強を止めました。

それでも北は同15日、再び弾道ミサイルを発射。北海道上空を通過させ、飛行距離は過去最長の約3700キロ。米領グアムを射程に収める能力を誇示しました。

今後トランプ米政権は、どう動くか注目されます(9月19日時点)。 実は、歴史に残る兵法書をひもとくと、「トランプ政権が"大暴発"する」ことが、世界にとって安全で合理的だ、という見方ができます。