「キューバ危機」以来の緊張状態です。

6度目の核実験を行った北朝鮮はさらに、再び長距離弾道ミサイル(ICBM)の発射準備を進めていると言われています。

この状況に対して、マティス米国防長官は、「北朝鮮を全滅させようとしているわけではないが、そうするための選択肢は数多くある」と述べました。

トランプ大統領も記者に「北朝鮮への攻撃に踏み切るのか」と聞かれ、「そのうち分かる」と、思わせぶりな返答をしています。

これらは、キューバ危機以来の「異例の発言」として、米国内でも衝撃をもって受け止められているといいます(5日付産経新聞)。

「キューバ危機」というと、テレビなどで概要を聞いたことはあるかもしれません。「1962年に当時のケネディ米大統領が、旧ソビエト連邦との核戦争の瀬戸際に立たされた」という事件です。

実は、この危機はいくつかの面で、今の北朝鮮を巡る状況と似ています。そして、「強気の軍事圧力が、むしろ危機の回避につながりうる」ことを教えてくれる事例でもあります。

本欄では、その流れをざっと解説いたします。