青森県庁で、青森4区の衆院補選の出馬会見を行う三國佑貴氏(中央)。

農水省は9日、昨年度のカロリーベースでの日本の食料自給率が、38%だったと発表した。一方、農業県である青森は、食料自給率が約120%。リンゴだけでなく、ニンニクや長芋も全国一の生産量を誇り、八戸港のサバ、イカも日本一の水揚げ量だ。

国の安全保障を考えると、少なくとも50%以上の自給率は必要だろう。青森など、農業が盛んな県を発展させることで、50%以上の自給率を確保し、国を守ることは可能だ。

青森を発展させるべく、立ち上がったのが、幸福実現党の三國佑貴(みくに・ゆうき)氏だ。

三國氏は10日、青森県庁で記者会見を開き、10月に行われる青森4区の衆院補選に幸福実現党の公認候補として出馬することを表明した。三國氏は、「先人の方々が遺された仕事を乗り越えて、若い力で新しい故郷を創っていきたい。青森の若い力で、故郷の皆様のお声を国会にお届けしていきたい」と立候補を決意した理由を語る。

三國氏が掲げる主要政策は、(1)攻めの農業とリニア新幹線で若者を増やす(2)大胆な減税で、景気回復の実感を広める(3)国防を強化し、郷土の安全を守る、の3つだ。

青森にリニアが通れば、東京も通勤圏内に

母方の実家がリンゴ農家だったという三國氏は、津軽リンゴをブランド化して、台湾や東アジア、アメリカやヨーロッパにも、売り込んでいきたいと主張する。そして、「国策として『農産物海外輸出推進法』のような法律をつくって、意欲のある農家を支援します」と述べた。

また、三國氏の地元で、青森4区の中心である弘前は、交通の便が非常に悪く、新幹線の駅や空港もない。「弘前のインフラが整えば、観光客も増え、地元産業が発展する」。そう考える三國氏は、青森にリニア新幹線を引き、第二青函トンネルを通すことを訴えている。

「幸福実現党では、東京・仙台・秋田・青森・そして北海道まで、リニア新幹線を引くことを提唱しています。リニア新幹線が通れば、青森・東京間が約80分で移動でき、仙台や東京まで通勤圏内になります」

リンゴの販路拡大と東北リニア新幹線、第二青函トンネル建設事業は、ライフワークとして取り組んでいきたいという。

10%消費税は、青森の中小企業を圧迫する

また、安倍晋三首相は5日、読売テレビのテレビ番組で、2019年10月に予定している消費税の10%への引き上げについて、「予定通りに行っていく」と述べた。これに対し、三國氏は消費税の5%への減税を訴える。

「消費税の増税は間違いなく、2020年の東京オリンピックに水を差すことになります。消費税が10%に引き上げられると、青森の中小企業の皆さまは本当に大変です」

消費税減税に加え、法人税を10%台にまで引き下げ、青森の景気を回復させたいという。

ミサイルや軍艦がすぐそこまで来ている青森

7月には、中国海軍の情報収集艦が津軽海峡の領海に侵入し、室蘭の奥尻島沖150キロの地点に北朝鮮のミサイルが落下した。青森は、まさに国防の危機に直面している。

三國氏は7月下旬、釈量子党首と共に、内閣府に「非核三原則の撤廃」「防衛費2%確保」「憲法9条の改正」「国民保護の徹底」を求める陳情書を提出した。

出馬会見では、郷土を守るためにも、「『憲法9条の改正』が必要です。9条2項の『戦力不保持』『交戦権否認』の項目を削除し、自衛隊を国防軍として位置づける必要があります」と訴えた。

津軽で生まれ、育った三國氏には、「津軽を守りたい。故郷のために恩返しをしていきたい」という思いが強くある。今の日本の政治家に必要なのは、そうした「愛郷心」「愛国心」ではないだろうか。

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