アメリカ国会議事堂
オバマが「世界の警察官」を辞め、トランプ勝利も予想
まずはアメリカについて。
バラク・オバマ氏が大統領に就任する前である2008年11月、大川総裁はその政権運営について、こう予測していた。
「 『アメリカが、世界の警察官としての使命を放棄する可能性がある』ということです。(中略)オバマ政権の時代には、アメリカは、国内問題にほとんど焦点を絞り、外国でいろいろな紛争が起きても、『その地域で話し合って解決してください』と言って手を出さない可能性が高いのです 」(『 朝の来ない夜はない 』所収)
それから約5年後の13年9月、オバマ氏は「アメリカは世界の警察官ではない」と宣言し、世界を驚かせた。アメリカの影響力低下は中国の台頭などを呼び、米軍をイラクから撤退させたことで中東に軍事的な空白が生まれ、「イスラム国」の台頭を許すことになった。
2016年のアメリカ大統領選についても、大川総裁の予測通りになった。
当初ドナルド・トランプ氏は、「立候補自体が冗談」とまで揶揄され、アメリカ国内では、選挙戦の最後の最後まで、主要メディアが「反トランプ」報道を続けた。
しかし大川総裁は、トランプ氏が共和党の大統領候補に正式に指名される半年前である1月の段階で、こう述べた。
「 彼の性格は非常に変わっているので、『まさか(大統領には)ならないだろう』と思っている方が多いのですが、私は、『可能性としては、けっこうある』と見てはいます 」(『 現代の正義論 』所収)
実際にトランプ氏は、まさかの大逆転を起こし、世界を驚かせた。
トランプの本命は「中国の覇権を終わらせる」
トランプ氏の今後の政権運営については、どう予想できるか。多くのメディアが当初「一国平和主義」「孤立主義」のように報じていたが、大川総裁は、こう指摘する。
「 『中国の覇権を止める』ということです。これが、『トランプ革命』の本当の意味なのです」「トランプ氏としては、おそらく、まずは中国が持っているドル債券、アメリカから儲けた部分を減らそうとするでしょう。これは、軍事的な戦い以前の、いわゆる"兵糧"の問題です。兵糧戦であるため、『そう長くは戦えず、大きな戦いができないようにさせよう』としているのだと見ています 」(『 繁栄への決断 』所収)
一見、保護貿易を推進するだけのように見えるトランプ氏だが、あくまで本心は、単なる一国平和主義ではないようだ。アメリカの国力を高めた上で、「中国の拡張を止める」という、国際秩序の形成が視野に入っている。シリア問題や北朝鮮問題に対して、積極的に取り組む姿勢はその証左と言える。
マスコミのバッシングや国内の支持率低迷もあるが、最後は、その本心を実行に移せるかどうかにかかっている。
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