米政府が国民2000万人超を監視 「共謀罪」法が成立した日本は監視社会のアメリカと同じ道に?

米政府が国民2000万人超を監視 「共謀罪」法が成立した日本は監視社会のアメリカと同じ道に?

 

《本記事のポイント》

  • アメリカ政府が2000万人以上を監視していると告発
  • NSA監督裁判所もオバマ政権の監視を警告するも、マスコミはなぜか「黙殺」
  • 日本では「共謀罪」法が成立したが、監視社会のアメリカに近づくか

 

アメリカで、元CIA職員(中央情報局)のエドワード・スノーデン氏の暴露を超える告発が起きた――。

 

NSA(国家安全保障局)、CIA、FBI(連邦捜査局)が一体となって、アメリカ国民を監視下に置いた実態が明らかとなった。米Circa Newsが14日に報じた。

 

同メディアに情報をもたらしたのは、アメリカ情報機関の契約職員だったデニス・モンゴメリー氏。同氏によると、NSAやCIAが、2000万人を超える国民の電話を、令状もなく盗聴し、個人の貯金やメール、インターネットのやりとりなどを収集しているという。監視対象には、当時ビジネスマンだったトランプ氏や、最高裁判所の首席判事を含めた156人の判事が入っていたとしている。

 

モンゴメリー氏は、NSAやCIAの6億点の機密書類と、47点のハード・ドライブを持ち去った。それをもとに、プライバシー権などの市民的自由権が侵害されたとFBIに訴えたものの、FBI自体も監視活動に携わっているため、コミー前FBI長官の命令によって捜査が葬られたという。

 

そのため、同氏は12日に、コミー氏に加えて、マイク・ロジャーズNSA局長、ジョン・ブレナン前CIA長官、オバマ前大統領に対し、訴訟を提起したという(ちなみに、裁判資料のなかでは、FBIの提供するパソコンによって国内の監視が行われてきたことが明らかとなっている)。

 

訴訟は、ワシントンDCの地方裁判所判事リチャード・レオン氏に委ねられることになった。レオン氏は2015年に、NSAによるアメリカ人の電話記録の収集は違法という判決を出した人物だ。

 

モンゴメリー氏はCirca Newsの中で、「アメリカ国民に対してこうした情報収集が行われています。この権力の大きさについて想像できますか」と警告している。

 

 

NSA監督裁判所もオバマ政権の監視に警告

そうした事実は、オバマ政権が令状もなく、日常的に、かつ広範囲にわたって国民を監視していたとして、NSAを監督する裁判所「外国情報活動監視裁判所」が、5月末に非難の判決を出したことによっても裏付けられる。

 

米下院監視・政府改革委員会のジェーソン・チェイフェッツ委員長はこう述べている。

 

「この判決文は、オバマ政権がNSAのインターネット監視システムを日常的に濫用していたことを示すものだ。実態がどうであったかを解明されなければならないし、違反を犯した人に責任を課さなければならない」

 

判決は、アメリカの監視社会が憂慮すべき事態にあることを伝えている。

 

 

米マスコミがリークを黙殺する理由

しかし不思議なことに、アメリカの大手メディアは、こうしたニュースをほとんど報じていない。

 

オバマ政権によるトランプ氏の盗聴などが発覚し、世論が騒然としてしまえば、民主党政権を復活させたい勢力にとっては大きな痛手となってしまい、「ロシア疑惑」の追及どころではなくなる。

 

だが、2000万人を超える人々のプライバシーが侵害され、憲法違反の疑いがあってもなお、オバマ政権の違法な監視行為を暴かないマスコミの存在意義はあるだろうか。

 

 

「共謀罪」法は愛国者法を参考

国民に対する監視は、2001年に発効した「愛国者法」によって合法化された。違憲の可能性が高い同法が通ったのは、9.11テロの直後。国民は、「安全」と引き換えに、よくわからない状態で愛国者法を通過させた。その結果として起きているのは、プライバシー権をはじめとした「自由」の喪失だった。

 

その一方で、日本では、東京五輪に向けたテロ対策として、いわゆる「共謀罪」法が国会で成立した。

 

実は同法は、アメリカで問題視されている愛国者法を参考にしているのだ。愛国者法にも、犯罪の実行行為がなくても、2人以上の人間が犯行を協議したり、唆したりするだけで罪に問えるという条文が含まれている。

 

安倍政権は、「共謀罪」法でテロ対策を強化できると胸を張っているが、アメリカでは、愛国者法が成立しても、テロ事件の摘発が思うような成果を上げていない。

 

むしろ、実態はその逆だ。ジャーナリストらが、NSAなどを話題にしないように自己検閲するようになったり、教会が団結して政治活動を行うことも、妨げられるようになったりした。

 

もはや今のアメリカは、社会主義国と見紛うばかりの監視社会へと変貌を遂げているのだ。

 

 

日本はアメリカの動きに逆行

こうした事態に対し、アメリカの国民や企業が声をあげ始め、NSAなどの情報機関による監視をやめさせる方向に動いている。そうした中で、「共謀罪」法を成立させた日本は、アメリカの動きに逆行しており、同国の反省点をまったく活かせていないといえる。

 

アメリカ建国の父、ベンジャミン・フランクリンは、「自由と安全とを交換する者は両方とも手に入れられない」と述べた。日本国民は、安全のために、自由を手放してしまった状態にある。マスコミは、今後起こり得る「日本の監視社会化」に、警鐘を鳴らさなければならない。

(長華子)

 

【関連記事】

2017年6月7日付本欄 共謀罪でテロは止められない 憎しみを超える神の教え

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2017年5月20日付本欄 トランプのロシア疑惑の影に"怪しげなリーク" ディープ・ステート問題とは?

http://the-liberty.com/article.php?item_id=13005

タグ: 監視  共謀罪  アメリカ  NSA  監督裁判所  CIA  FBI  市民的自由権  盗聴  

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