《本記事のポイント》

  • ロンドン大の天文学者が異次元空間の存在を主張
  • 異次元を想定しないと、意識や精神、霊魂の説明がつかない
  • パラダイムシフトにより科学の常識は変化し続けてきた

幅広いテーマを持つ「UFO学」の世界には、自らの体験をもとにエイリアン・アブダクションと臨死体験の共通点をスピリチュアルな観点で研究するUFO学者がいる。実は、科学の世界にも、物質界ではない意識の世界として霊的な異次元空間を説明する学者がいる。両者の主張は、それにより様々な超常現象の説明が可能になる、という点で共通している。

天文学者の考える別次元世界

2月16日付の英エクスプレス紙の記事は、ロンドン大学クイーン・メアリー校の天文学者バーナード・カー教授が、「我々の意識と通じる別の次元が存在する」と主張していることを伝えた。

かつてアインシュタインは相対性理論において「4次元」を想定した。そして現代の物理学の最先端をいく「超弦理論」では、11次元までが想定されている。カー教授は、さらにもう1次元、物質を超えた意識とつながる次元が存在すると指摘する。また、こうした次元構造は階層的なものであり、我々の存在する3次元はその最下層であると考えているという。

現代科学の世界では、意識が何かということは明確にされておらず、脳の作用だと思われている。しかしカー教授は、肉体とは別の意識とつながる非物質的な別次元の存在を想定しなければ、哲学的な「肉体と精神」の問題をはじめ、時間というものの本質や幽霊や幽体離脱、臨死体験や夢といった現象の説明がつかないという。

これは、現代の主流科学とは意を異にするが、カー教授は「主流といわれる説も、何度もパラダイムシフトを経ており、それは常に我々の常識を変えてきている」と言っている。

臨死体験とエイリアン・アブダクション

アメリカには、臨死体験とエイリアン・アブダクション時の意識の状態に類似点を見出し、UFO学と臨死学会の双方で活動しているというUFO学者たちがいる。彼らとカー教授の説に共通するのは、物質界とは異なる精神や意識の活動する次元が存在し、そこは他人の意識との共有スペースでもあるということだ。UFO学では、エイリアンはテレパシーで会話をするというのが定説であり、このような共有スペースを利用していると想定される。

カー教授の説は、臨死体験における死後の世界や霊界、「あの世」、エイリアン・アブダクションにおける意識への介入、テレパシーや予知能力など様々な未解決の現象を説明できるようになる可能性を持つ。教授の言う通り、パラダイムシフトがいつもその時代の既成概念を覆すものであれば、次はぜひとも、この異次元の解明にアプローチしてほしいものだ。(純)

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2014年6月29日付本欄 エイリアン・アブダクションと臨死体験に共通する「霊界」、研究はすでに始まっている

http://the-liberty.com/article.php?item_id=8077