内閣府が14日に発表した2010年のGDP(国内総生産)が479兆円となり、改めて中国に抜かれて世界第3位となったことが確定した。各メディアとも世界3位転落劇を大きく報じている。

しかし、注目すべきは、実質GDPも名目GDPも3年ぶりにプラスに転じたことだ。2010年の成長率は、実質で3.9%、名目で1.8%。09年がそれぞれ-6.3%、-6.6%だったことを考えると、この程度では不十分ではあるが、縮小路線から転じたことの意義は小さくない。名目で3%以上の成長軌道に乗せることができれば、先行きの不透明感も相当払拭できるはずだ。

日本のGDPは90年代半ばから500兆円前後で足踏みを続けており、ほとんど成長していなかった。日中の逆転劇は、中国の急成長も一つの要因だが、日本が成長をやめたことが、実はより大きな原因だと言える。その意味で、中国脅威論をあまり煽り過ぎない方がいいだろう。(村)

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