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《本記事のポイント》
- 英マンチェスターのテロを受け、世界中が恐怖に包まれている
- テロの目的は「復讐や報復」、革命の目的は「自由の創設」
- 世界中で、平和的な手段による、多くの人々を幸福にするための「正しい革命」を
イギリス中部のマンチェスターで、子供数人を含む22人が死亡した自爆テロが起きてから1週間。ヨーロッパ全体が、「いつどこで何が起きるか分からない」という恐怖に包まれている。
メイ首相はテロ発生直後、「治安強化のため、主要施設の警備に軍を動員する」と発表。また、「コンサートやスポーツ関連のイベントなど公共行事で兵士を配備する可能性がある」と述べるなど、テロ警戒レベルは最高度に高まっている。
テロへの恐怖は人々の自由を奪う
一般市民を巻き込むテロは、人々の生活のあらゆる自由を奪うものだ。中には、多くの人々が集まるところに行くことや、家から出ることにすら危険が伴うと考える人もいるかもしれない。ヨーロッパに旅行に行くことや、移住することを躊躇する人も増えるだろう。
2001年9月11日に、史上最悪の同時多発テロを経験したアメリカは、その後テロとの戦いを10年以上続けている。もともと「自由の大国」だったアメリカは、テロの恐怖に神経をすり減らし、かつてのアメリカらしさを失いつつある。もともとは移民に対して最も寛容な国だったが、宗教差別や移民に対する猜疑心が強まった。
問われる「手段の正当性」
テロ事件を起こすイスラム教徒の一部の過激派の中には、「神の国を打ち立てよう」「欧米諸国から空爆されて苦しむ祖国の実態を世界に知らしめよう」など、主観的な大義名分はあるのかもしれない。過激派組織「イスラム国」は、世界各国でジハード(聖戦)を起こすことで、世界革命を目指しているつもりなのだろう。
しかし、その目的を果たすための「手段の正当性」は問われなければいけない。罪もない人を無差別に殺すという手段では、人々が自由に生きる権利を奪い、不幸しか生まない。「最終的に多くの人々を幸福にする方向に向かっているかどうか」という観点から、その手段や目的の正当性を考えることが必要だ。
「テロ」と「革命」を分ける決定的な違い
宗教法人・幸福の科学の大川隆法総裁は、2016年7月の法話「地球を救う光」の中で、テロと革命の違いについて、次のように述べている。
「 この世において、テロリストといわれる人々の行動の多くは、『復讐の念』『憤りの念』『怒りの念』などによって支配されています。そして、『リベンジ(報復)として、多くの人々の血を流したい』と思っているのでしょう。ただ、この考えの底には、『神は生贄を求める』というような考えが横たわっているように、私には感じられます。
一方、『革命』という言葉も多義的に理解はされていますけれども、革命の本質は『自由の創設』です。その意味で、テロとはまったく違ったものだと私は考えています。(中略)革命というのは、『人々を一元的に支配してしまおうとする、あるいは、人々を隷従させ奴隷にしようと支配する力に対し、自由が花開くことを求めて、人々が立ち上がること』です 」
幸福の科学は、国際政治の分野においても、さまざまな政治的な発信を行い、「北朝鮮や中国の軍事拡張主義を抑えてアジアを平和にする」「キリスト教圏とイスラム教圏の世界戦争をやめさせる」などの目的を持って活動している。その究極の目的は、自由を奪われて苦しんでいる人々を解放し、「一人でも多くの人を幸福にすること」にある。
暴力的な手段ではなく、思想を啓蒙するという平和的な方法で、世界の争いを解決する方法を広め、多くの人々を幸福にする「正しい革命」を起こすことが必要だ。
(小林真由美)
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2016年7月号 「革命」はどうやって起こるのか(Webバージョン) - 編集長コラム