先進国の証券取引所が合併に動いている。
ロンドンとカナダ・トロントの取引所が合併で合意したほか、NYSEユーロネクストとドイツ取引所の間でも合併が協議されていることが9日、明らかになった。 各紙が報じている。
2010年の証券取引所の売買代金ランキングで6位のロンドンと10位のトロントが合併すると、東京を抜いて4位に食い込むことになる。また、世界最大の証取を運営するNYSEユーロネクストと7位のドイツが合併すれば、かなり大きなマーケットができることになる。
こうした動きは、統合による投資余力の増加で取引システムを拡充することによって、不況から抜け出せない先進国市場から新興国市場に流れている投資マネーを引きつけるのが狙いだ。市場に流動性が高まれば、企業にとって上場の魅力が増す。
このように、世界が統合して規模の拡大とコスト削減による使い勝手のよい市場づくりに励む一方で、日本は完全に乗り遅れている。日本の証券取引所は東京以外にも、大阪、名古屋、札幌、福岡などの地方のマーケットだけでなく、ヘラクレスやセントレックスといった新興市場まである。結果、東京証券取引所に上場する外国企業は1991年の127社から減少し続け、今は12社しかない。
数多くある日本の取引所を統合して、使い勝手をよくすれば、日本市場の魅力も高まる。それによって、1400兆円もある日本の個人金融資産や海外の投資マネーを呼び込むことができれば、日本の景気回復が見えてくるはずだ。(吉)
【参考記事】「株価2万円」8つのメリット http://www.the-liberty.com/article.php?item_id=138
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