アメリカのドナルド・トランプ次期大統領は、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)からの離脱を訴えています。日本では昨年12月、TPP承認案と関連法案が成立しましたが、今後、日本はどのようなかじ取りを行うべきなのでしょうか。

ハッピー・サイエンス・ユニバーシティ(HSU)
経営成功学部ディーン

鈴木真実哉

プロフィール

(すずき・まみや)1954年生まれ。早稲田大学大学院修了。聖学院大学政治経済学部教授を経て、現職。専門の金融論のほか、理念経済学やシュンペーター、ハイエクなどを研究。共著に『カオスの中の貨幣理論』(雄松堂出版)、『金融入門』(昭和堂)、単著に『格差社会で日本は勝つ』(幸福の科学出版)などがある。

全国の書店で発売中の本誌2月号では、千葉・長生村にあるハッピー・サイエンス・ユニバーシティ(HSU)の経営成功学部ディーン、鈴木真実哉氏に話を聞きました。本欄では、紙幅の都合上、本誌でご紹介できなかった部分を掲載します。今回はその前編です。

――「TPP離脱を宣言しているトランプ氏は、保護貿易主義者だ」との批判もありますが、これについてどうお考えですか。

鈴木真実哉氏(以下、鈴): 実業家であるトランプ氏は、保護貿易主義者ではなく、自由貿易の重要性を熟知しています。自由貿易は、基本的に覇権国が他国から物をたくさん買うことで成り立ちます。トランプ氏は、アメリカ経済を復活させて、大きな市場をつくり、世界の自由貿易を支えようとしているのだと思います。