大いなる成功者の人生を紐解くと、人一倍苦労に苦労を重ねていることに気づかされます。挫折や困難を人生の砥石として勇ましく乗り越えてきたその姿は、私たちに「成功へ至る道」を指し示してくれます。

今回は「経営の神様」として、今なお多くの人から尊敬を集める、松下電器産業(現パナソニック)の創業者・松下幸之助の人生から、「成功への道」を探していきます。

9歳から親元を離れ丁稚奉公に

1894年、日清戦争のさなか、幸之助は和歌山県の裕福な地主の3男として生まれました。しかし、父親が米相場に手を出し失敗。一家は困窮を極め、幸之助も9歳にして小学校を中退し、丁稚奉公(でっちぼうこう)に出されました。