2017年2月号記事
部下を"酔わせる"魅力とは―
上司の「色気」学
部下を散々働かせても、業績が伸びない時は伸びない。部下の目の前で、判断ミスをすることだってある。
そんな完璧ではない上司にも、部下がついて来るとするならば、それはなぜだろうか。
上司の「魅力の方程式」に迫った。
(編集部 大塚紘子、馬場光太郎、片岡眞有子)
contents
百田尚樹氏 / 岩田松雄氏 / 坂本光司氏 インタビュー
作家 百田尚樹
なぜ部下たちは「海賊」に惚れたのか
映画「海賊と呼ばれた男」の原作者に、主人公のモデルとなった出光佐三から、
現代のリーダーが何を学べるのかを聞いた。
(聞き手 綾織次郎)
(ひゃくた・なおき)1956年、大阪市生まれ。同志社大学中退。放送作家として「探偵!ナイトスクープ」等の番組構成を手掛ける。2006年『永遠の0』(太田出版、現在は講談社文庫)で作家デビュー。他の著書に『海賊と呼ばれた男』(第10回本屋大賞受賞・講談社)などがある。
― 主人公のモデルは、出光佐三ですが、この方に魅力を感じられた理由は何ですか?
百田氏(以下、百) 何よりも、「自分は国のために何ができるか」という考えを最後まで失わなかったことです。
普通、企業は「利潤の追求」を第一に考えます。もちろん出光も、利潤の追求は怠らなかった。けれどもその上に、「日本を再建したい」という思いがありました。
終戦後の日本は、本当にひどい状態でした。東京なんて、一面焼け野原です。そんな風景を見ながら、出光は「日本はもう一度復興する。そのために、いちばん大事なのはエネルギーだ」と考えた。出光が戦前からやっていた石油ビジネスを成功させることと、日本の再建が重なった。そこに、社員たちが奮い立ったんです。
作家 百田尚樹氏 / 「海賊と呼ばれた男」とは?
元スターバックスジャパンCEO 岩田松雄氏インタビュー
経営学者 坂本光司氏インタビュー