2016年の革命、これからの革命 ―トランプ、蔡英文、ドゥテルテから日本へ - 編集長コラム

2016年の革命、これからの革命 ―トランプ、蔡英文、ドゥテルテから日本へ - 編集長コラム

 

2017年1月号記事

 

編集長コラム Monthly Column

 

2016年の革命、これからの革命

―トランプ、蔡英文、ドゥテルテから日本へ

 


contents


 

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誰がマスコミ権力を止めるのか

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 アメリカ国民がマスコミを「信頼している」割合は32%で過去最低となったという(注1)。先の大統領選でクリントン氏を支持する大手メディアが同氏の優勢を盛んに伝えても、トランプ支持者は動かなかった。

 国民はトランプ氏に何を望んでいるのか。大統領選だけでなく、上下両院選もトランプ氏側の共和党が勝ったので、民主党のオバマ政権への厳しい審判だったと考えるべきだろう。

(注1)米ギャラップ社の2016年の調査。 1972年の調査開始以来、マスコミについて「信頼している」「ある程度信頼している」の合計が最低を記録。

 

 

社会主義化への「NО」

 オバマ政権が進めてきたのは、税金を富裕層などから集め、貧しい人に再配分する「大きな政府」だ。

 国民に医療保険の加入を義務づけたオバマケアでは、低所得者に補助金を配る。その財政支出は10年間で約1兆1千億ドル(約120兆円)にのぼる。社会主義化した政府に米国民は「NO」を突きつけたと言える。

 トランプ氏の経済政策は正反対だ。法人税率を35%から15%へと大幅に下げ、個人の所得税も引き下げる。

 アメリカは18世紀後半、本国イギリスが課す重税に抵抗し、「自分たちの責任で自分たちの国を発展させる自由」を守るために独立した国だ。トランプ氏の掲げる「アメリカを再び偉大な国に(Make America Great Again)」には、アメリカ独立革命に匹敵する「革命」を進めようとする意識が反映されている。

 

 

レーガノミクスを超える?

 トランプ氏の任期4年あるいは8年の最大のテーマは、中国がアメリカの覇権に取って代わるかどうかだ。

 唯物論を奉じる中国共産党政権は、国内で信教の自由や言論の自由を認めず、人権弾圧を強めている。中国が覇権を握れば、それを世界に広げることになる。

 トランプ氏は「アメリカ第一(America First)」を唱えているので、新政権は孤立主義に傾くと指摘される。ただ、「アメリカを再び偉大な国に」とも言っているので、国内を立て直し、再び「世界の警察官」として復活すると理解すべきだろう。

 実際、トランプ氏は極めて大胆な経済政策を打ち出している。「10年間で2500万人の雇用を創出する」として、まずは10年超で高速道路や空港、鉄道などに1兆ドル(約110兆円)のインフラ投資を行う。

 さらには、中国など海外に移転した工場を国内に回帰させ、製造業を復活させる。そして、法人税・所得税の減税。相続税も廃止するとしている。

 これらは、1980年代のレーガノミクス(注2)以上のインパクトがあるという見方が強まり、今、株価を押し上げている。

(注2)1980年代にレーガン大統領が行った経済政策。減税や規制撤廃などを進め、冷戦に勝利する経済の基盤を築いた。

 

 

「偉大な大統領」になる?

「アメリカ第一」から「偉大なアメリカ」への流れは、軍事面でも言える。

 トランプ氏は海軍の主要艦艇を約270隻から約350隻に増やすなど軍の大増強計画を発表。ソ連との冷戦に勝った「レーガン軍拡」を彷彿とさせる。

 選挙戦での暴言からは想像もつかないだろうだが、トランプ氏は、冷戦を終わらせたレーガン大統領以上の「偉大な大統領」になる可能性がある。

 

 

天が降ろした「革命の旗手」

天が地上に降ろした革命の旗手なのか。右からドゥテルテ氏、トランプ氏、プーチン氏、蔡氏。
Photo Trump : a katz / Shutterstock.com Putin : Frederic Legrand-COMEO / Shutterstock.com Tsai Ing-wen : glen photo / Shutterstock.com

 幸福の科学の大川隆法総裁は2015年12月の法話「信じられる世界へ」で、2016年は「革命が起きる年」にあたると述べた。

 陰陽五行道では2016年は「丙申」の年で、「大変革の年」とされる。「丙申」には、「天が革命の旗手を地上に降ろす」という意味が読み取れるそうだ。

 2016年はアジア各国でもトップが交代した。

 台湾では5月、蔡英文総統が誕生。就任式で台湾の民主主義の価値を何度も強調した。

「今日、明日、そしてこれから毎日、我々は民主主義を守り、自由を守り、この国の台湾人を守ってまいります」

 中国は数年内の台湾併合を目指しているが、蔡氏は、独裁国家の中国に対し、台湾の民主主義を守り抜く固い決意を示した。

 オバマ大統領に「地獄に行け」と言い放ったフィリピンのドゥテルテ大統領も、6月に就任したばかり。

 フィリピン政界では「フィリピンはドゥテルテ前(BD)とドゥテルテ後(AD)で時代が区切られるだろう」という見方が出ている。これは、「500年にわたる欧米の植民地支配の歴史をドゥテルテ氏が克服する」という見通しだ。ドゥテルテ氏は「革命」的な指導者になるのかもしれない。

 ドゥテルテ氏は日本の天皇陛下を「神のような存在」と言うぐらいなので、根っからの「親日」と考えていい。

 トランプ氏、蔡英文氏、ドゥテルテ氏。そこにロシアのプーチン大統領を引き込めれば、民主主義国家による中国包囲網ができあがる。

 

 

「信仰」による包囲網

 彼らの共通点は、意外かもしれないが、信仰深く、宗教を大切にしていることだ。

 トランプ氏は自身の信仰観についてこう語っている。

「私は人間より偉大な力(神)が存在することを信じている。その気持ちが、どんな状況をも耐え抜く強さを与えてくれる」

 蔡氏はクリスチャンの李登輝元総統の精神を受け継ぎ、「己を愛するがごとく国民を愛する精神」の大切さを力説している。

 ドゥテルテ氏は、不思議なことに天皇陛下を篤く"信仰"している。

 ロシアでは政府の重要行事にロシア正教の総主教が出席している。プーチン氏は唯物論の国を宗教国家に生まれ変わらせた。

中国に対する包囲網は、神仏を信じ、宗教を尊重する価値観が根底にある。

「天が地上に降ろした革命の旗手」たちは、唯物論国家・中国の崩壊に向けて、陣形を整えているかのようだ。

 

 

果実を獲り入れる2017年

 となれば、残るは日本の「革命」だ。戦後の日本は、国防をアメリカに依存してきた。トランプ氏は戦後初めて、日本の「独立」を認める米大統領になろうとしている。あとは、「自分の国は自分で守る」という日本人の気概の問題だ。

 戦後体制の変革という点では、唯物論的風潮を変え、宗教の尊厳を取り戻す「革命」も不可欠となる。大川総裁は先の法話で、「革命」の意味をこう述べている。

私たちの目指す革命は、かつてよくあったような、いわゆる『暴力革命』ではなく、『幸福の革命』です。つまり、多くの人々を幸福にしえてこそ、本当の世直しができ、『世界を変えた』と言えるのです

 2017年は陰陽五行道では「丁酉」。「丁」は草木が伸びて姿かたちが明らかになり、「酉」は実が熟することを意味するそうだ。

 天が命じた「革命」の果実を獲り入れる年とすることを目指したい。

(綾織次郎)

 

2017年、中国包囲網の形成へ

 

 

2017年を見通すポイント

  • 「偉大なアメリカ」が復活し、中国の覇権主義に対抗へ
  •  アメリカ、台湾、フィリピンなどの民主主義国による包囲網の形成
  • 包囲網のベースには、神仏を敬う信仰心がある。これは天命に従う「革命」が起きていると言える

 

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タグ: 2017年1月号記事  編集長コラム  中国  覇権  中国包囲網  唯物論  プーチン  蔡英文  綾織次郎  

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