沖縄防衛局職員(中央の男性)を取り囲んでつかみかかる活動家。
沖縄県北部のヘリコプター離着陸帯(ヘリパッド)工事をめぐり、現場を警備していた大阪府警の機動隊員が、活動家を「土人」と発言したことが物議を醸している。
マスコミは機動隊員を責める報道で一色となっているが、活動家の実態を報じるケースは少ない。そんな中、活動家の抗議が"暴力的"であることを知らしめた、ネット・オピニオン番組「THE FACT」の動画が注目を集めている。再生回数は、政治番組としては異例の、42万を超えている(26日現在)。そこで本誌編集部は、番組プロデューサーの奥津貴之氏に話を聞いた。
沖縄紙は活動家の広報紙!?
――まずお聞きしますが、撮影現場はどんな場所なのでしょうか。
奥津: 現場は、沖縄県北部にある山深い米軍北部訓練場です。政府は、その訓練場の半分を県に返還する代わりに、ヘリパッドの建設を進めています。実際に行けば分かりますが、車のナビを使っても迷う場所で、このような森の中に建設して誰が困るのだろうかと思ってしまうほどです。
活動家のテント。
――動画を見て驚きましたが、活動家の抗議が非常に"暴力的"に見えます。他のマスコミは、現場にいたのでしょうか。
奥津: 動画に映っている沖縄防衛局職員と活動家との小競り合いの時には、地元紙の沖縄タイムスの記者がいました。ところが、沖縄タイムスは、活動家の暴力は取り上げず、逆に、活動家が"弾圧"されているかのような報道をしたり、SNSで配信したりしていました。
https://twitter.com/times_henoko/status/758823504229703681
これはもはや、活動家の"広報紙"です。活動家の方も、こうした"暴力行為"は問題ないと思っていたためか、ずっとネット配信していました。
"グレーゾーン抗議"
――なぜ警察は、活動家を取り締まらないのですか。
奥津: 恐らく、長年の抗議活動の経験から、活動家は「ここまでやっても、捕まらない」という一線を熟知しているように見えました。防衛局職員を殴ったり、傷つけたりすれば、逮捕される可能性があるので、職員の腕に掴みかかったり、帽子をとったりなど、逮捕されるかどうかの言わばグレーゾーンの範囲で抗議しているように見て取れました。
警察の側も、政府の意向やメディアの報道に配慮しなければならないので、行動が制約されているのでしょう。何もせず、ただ見ているだけでした。ですが、映像を見たある弁護士は、「活動家の行為は罪に問われてもおかしくない」と話していました。
抗議活動は祭のようなもの
活動家のテント内部。
――活動家はどのような抗議活動をしていたのでしょうか。
奥津: 撮影当日(8月6日)は、活動家によって違法に設置されたテントを、機動隊が強制撤去すると噂されていた日だったので、全国から仲間が集まっていました。少なくとも500人以上はいたと思います。夕方から行われた抗議集会には、日本共産党の赤嶺政賢氏や、社民党の福島瑞穂氏のほかに、山本太郎氏や三宅洋平氏らもいました。この集会が終わると、活動家は、テントに戻って歌を歌ったりしていましたので、抗議活動はある意味で、「祭」のような気分でやっているのでしょう。
一部のネットユーザーの間では、「活動家には沖縄県民は一人もいない」という言説がありますが、一人もいないというわけではありません。本土から来た活動家が地元の人よりも多いというのが正しいでしょう。しかし、そんな当たり前の実態すら報じないマスコミ報道のあり方には問題があります。THE FACTはこれからも、基地問題の真相を報じていくつもりです。
【ザ・ファクト関連映像】
2016年10月16日公開 ここにもいた!沖縄「プロ市民」~実録・高江ヘリパッド反対派の暴力行為
2016年10月15日公開 【沖縄プロ市民はどこへ?】開店休業中の辺野古テント村に潜入取材!【ザ・ファクト】
【関連記事】
2016年10月14日付本欄 翁長・沖縄県知事に幸福実現党が「中国の挑発への抗議」を要請