東京10区、福岡6区の衆院補選は22日、選挙戦の最終日を迎えた。幸福実現党の公認候補として、東京10区から出馬した吉井としみつ氏と、福岡6区から出馬した西原ただひろ氏は、それぞれ池袋駅前、久留米駅前で最後の訴えを行った。

両者はマスコミではそれほど取り上げられてこなかったが、その主張はこれからの日本を考える上で、要注目だ。

吉井氏「子供たちに見せたい未来がある」

吉井氏は、「私には子供たちに見せたい未来があります。皆さまと、5つのことを共有したい」と訴えた。

その1つ目は、安全保障・外交政策だ。北朝鮮や中国について言及しつつ、「自民党も改憲、改憲と言ってきましたが、憲法改正の議論は進んでいません。自民党総裁の任期延長論ばかりです。国民の命を守るのは、一番大事な仕事」と訴えた。

2つ目は、財政政策。吉井氏は、国の借金を1千兆円まで育ててきたのは、自民党と民進党だと指摘。「(東京10区での)マスコミ報道では、自民党と民進党の対決ばかり取り上げますが、この2つの党は、借金をつくった者同士。ここから生まれるのは借金です。新しい選択が必要でしょう」と主張した。

3つ目は、経済政策。吉井氏は、「消費税が3%になった時、国の借金は100兆円でした。それが今は、1000兆円。税金を上手く使えていない証拠です」「政府主導の経済政策はまっぴらです。経済の主役は国民。GDPの60%は個人消費ですので、消費税を5%に戻す。これこそ公平でクリーンな減税政策です」と主張した。

4つ目の年金・社会保障政策では、「私は、年金制度を、自分の暮らしに責任を取れる、積み立て方式に変えていきます」と主張。

5つ目の子育て政策では、「保育所の安全性を保ったまま、規制の見直しを行い、クーポンとして使える保育バウチャーを給付します」と述べた。

西原氏「政治に精神的支柱を立てたい」

西原氏は25年の間、多くの人たちの悩み相談に応じてきた。その経験を元に、政治家が持つべき正しい人生観について訴えた。

生きていく中で、周りの人々に支えられてきたことへの感謝が、人間には重要だという。西原氏はその「感謝から出てくる愛の心を、この国の政治に一本支柱として立てたい」と述べた。

また、国防問題に関しては「邪を捨て、正義を取るという強さを、政治の心の中に一本入れたい」と主張。

政治家が選挙対策のばら撒きを繰り返していることに関しては、「政治家が、釣りでもあるまいに、魚をおびき寄せ、『一票、一丁上がり』というギブ・アンド・テイクの政治はご免でございます。買収をやるなら自分の金でやりなさい。血税を使わないでほしい」と訴えた。

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