アメリカは、世界に大きな影響を与えるリーダー国です。しかし現代のアメリカでは、アメリカの国益を最優先する「内向き志向」が強くなっています。

米調査機関のピュー・リサーチ・センターが5月に公開した世論調査の結果では、アメリカ人の57%は、「米国は国内問題の解決に集中すべき」としており、「米国が他の国の問題の解決を助けるべき」と答えた割合は37%にとどまりました。

これまで世界に「自由」「平等」「民主主義」などの価値観を広めてきたアメリカは、なぜ内向きになっているのでしょうか。国民の意識が変わるきっかけとなった大きな出来事を、軍事と経済の二つの側面で見ていきましょう。