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日本財団は全国約4万人を対象に実施した自殺意識調査の結果、「最近1年以内に自殺未遂を経験したことがある人が推計53万人に上る」と発表しました(53万人とは、調査した約4万人のうち、0.6%が自殺未遂を経験したという結果に基づいて推計された数です)。

7日に発表された調査結果によれば、過去1年の自殺未遂経験者の半数以上が20~30代だったことや、20歳以上の4人に1人が「本気で自殺したいと考えたことがある」と回答したことも明らかになっています。

実際に、日本では毎年2万人以上が自殺しており、先進7カ国で最も自殺する割合が高い「自殺大国」と言われています。また、約5人に1人が、親族や友人などの身近な人を自殺で亡くした経験を持っています。あなたの周りにも、自殺を考えるほど悩んでいる人がいるかもしれません。

きたる9月10日は、世界保健機構(WHO)が定めた「世界自殺予防デー」。 日本では、9月10日から16日までの一週間を「自殺予防週間」と定めています。

自殺を予防する考え方

ひと口に「自殺」と言っても、その理由は"100人100様"で、さまざまなケースがあります。

日本財団の調査によると、自殺未遂の主な理由として、健康問題や経済問題、家庭問題が挙がっています。自殺未遂経験者の約8割が、こうした問題が2つ以上重なることが、自殺未遂のきっかけとなったと語ったとのことです。

また自殺未遂経験者は、自殺未遂をしたことがない人に比べて、過去に虐待やいじめを受けている割合が高いというデータもあります。幼い頃の虐待やいじめなどの経験と、現在、家族や仕事で抱える問題が合わさって、自殺を選んでしまう若者が多いのかもしれません。

自分や周りの人が思い詰めて、「もう死にたい」と思った時。どのような考え方をすれば、自殺を思いとどまることができるのでしょうか。

(1)完璧主義をやめる

人は誰しも、成功や幸福を求めていきています。学生なら学業で、社会人なら仕事で成功し、周りの人と良い人間関係を築いていきたいという希望を持っています。

しかし、生きている間には、自分の思い通りにいかないことの方がむしろ多く、挫折や失敗体験は誰もが経験します。自殺する人の特徴の一つには、「完璧主義」的な傾向があるとされています。しかし、「完璧でなくても、最善の生き方をしていく」という考え方もあるのです。

大川隆法・幸福の科学総裁は、著作の中で、次のように語っています。

『そのあなたでよいのですよ』と言って、仏は許しているのです。『そのあなたでよいのです。他の人でなくてよいのです。その名前を持ったあなたでよいのです』と、今世の魂修行を許可されたのですから、あなたは、あなたの生き方をしていけばよいのです。いま与えられているもののなかで、自分として最善の生き方をしていくことです 」(『アイム・ファイン』より)

八十パーセント主義でよいから、とにかく生き抜くことです。そして、完全な人生、完璧な人生、欠点のない人生、傷のない人生ではなく、よりよい人生を選び取ることが大事です 」(『大悟の法』より)

(2)「自殺したらどうなるか」を知る

「死んで楽になりたい」と考えて、自殺する人が多いと思います。実際に自殺したら、人は死後、どうなるのでしょうか。

自殺者が天国に行くことは極めてまれであって、地獄、もしくは地獄以前の段階にいることが多いのです。自殺者のなかには、自分が死んだことが分からずに、地上の人と同じように生活している人や、地縛霊となって、自分が死んだ場所に漂っている人が数多くいます 」(『幸福へのヒント』)

「苦しみから逃げたい」という衝動で自殺したにもかかわらず、死んでも苦しみから逃れることができないなら、まさに「後悔先に立たず」です。「自殺すると、苦しみは消えるどころか、増す一方である」ということを生きている間に知っていたら、自殺という選択をしないかもしれません。死にたいほど辛いことがあっても、考え方を変え、生きることを絶対にあきらめないことが肝要です。

(3)生まれた目的や意味を知る

人間の本質は肉体に宿った「魂」であり、本来は霊存在です。地上でさまざまな経験を通して魂を磨き、高度な精神性を得るために、何度も何度も「この世」に生まれ変わっています。「辛いことや苦しい経験は、自分の魂を磨く修行の機会なのだ」と捉え直すことで悩みについての見方が変わり、前向きな考え方が持てるようになるかもしれません。

(小林真由美)

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