ソクラテス、仏陀、孔子の共通点の一つは、「大事なことは対話で教えた」こと。政治のこと、世の中のことも、対話で学ぶとよく分かります。下のような質問に、あなたならどう答えますか?

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――いまさら消費税を減税するなんて無理でしょ。ただでさえ、財政赤字がすごいって、テレビや新聞で言ってんだからさぁ。安倍さん、また延期したけど、いずれ10%の増税は仕方ないんじゃない?

そう言いたくなる気持ちは分かります。でも、考えてみてください。約30年前、「財政赤字が100兆円に膨らんで大変だぁ!」ということで、消費税3%を導入したんです。その後、5%、8%に増やしていきましたが、いま、財政赤字はいくらあると思いますか?

――知らないよ、そんなもん……。

1000兆円もあるんですよ!!! 財政赤字100兆円で大変だ、ということで、消費税を導入して、その後、2回も税率を上げたのに、赤字は減るどころか、10倍にも増えているんです。これ、どう思います?

――そうは言っても、年金やら、医療費やら、いろいろかかるから、仕方ないんでしょ。そんなこと言っていると、あんた、年金もらえなくなるよ。

いえ、もうすでに年金は破綻しています。そもそも、現在、当たり前のように受けているさまざまな公的サービスは、日本のすべての世帯の収入が900万円ぐらいないと、国の制度を維持できない、と指摘する専門家もいます。