アメリカで11日に発売された『タイガー・ママの賛歌(Battle Hymn of the Tiger Mother)』という、中国人移民女性のスパルタ子育て回想記が破竹の勢いで売れており、オンライン版はすでに100万回以上のアクセスがあったという。「タイガー・ママ」を自称する、著者でイェール大学法学部教授のエイミー・チュー(Amy Chua)氏の手法は、「A以外の成績は許さない」という、子供に徹底的に厳しいもので、反響は賛否両論のようだ。
国際学力調査で中国(上海)にすっかり水をあけられたアメリカで、「いつ中国に抜かれるか」という危機感から、アジア式教育法なるものに注目が集まっていたことが、この本のヒットの背景にある。31日付の米誌タイムはチュー氏の教育法を最新の学術研究を交えて分析し、能力よりも努力や勤勉さを褒め、高い目標を与えれば、子供は自発的により高いレベルを目指すようになると論じている。また、チュー氏が行なっているドリル式の詰め込み教育についても、効果的だと紹介している。
「ゆとり教育の見直し」と同種の流れが、アメリカでも始まろうとしているのである。本誌が繰り返し指摘してきたように、子供と教師を怠惰にするゆとり教育の撤廃による教育再生は、日本の死活問題である。今一度、子供が勤勉に切磋琢磨する学校現場をつくらなければならない。
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