ソクラテス、仏陀、孔子の共通点の一つは、「大事なことは対話で教えた」こと。政治のこと、世の中のことも、対話で学ぶとよく分かります。下のような質問に、あなたならどう答えますか?

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――消費税をむしろ減税すべきだって言うけど、それだと年金とかの社会保障を支えられない。無責任なこと、言っちゃいけないよ。

いえいえ、無責任なのは、増税する政府です。消費税が10%になっても、社会保障は支えられませんよ。

消費税を2%上げて、増える税収は年に4兆円かそこらですよ。

その一方で、社会保障のお金は、毎年いくら増えてると思いますか?

――1兆円くらい?

3~4兆円ですよ! 年金、医療保険、介護保険とか全部足すと。(注)

だから、消費税2%分なんて、1年で消えてなくなる。これこそ、焼け石に水ですよ。

1997年に、消費税を3%から5%にしたときだって、「福祉を充実させる」という名目でしたよ。でもそれから、社会保障費用はどんどん増えて、何も解決されなかったじゃないですか。

――じゃあ、もっと消費税を上げるしかない。「15%くらいにする」という話もあるよ。

15%でも、あまり意味がありません。

今の社会保障の仕組みを維持しようとしたら、将来的に、消費税を70%くらいまで上げないといけないと言う学者もいるほどです。(早稲田大学の原田泰教授による試算)