靖国問題で大切なこと

靖国問題で大切なこと

2011年3月号記事

 

幸福の科学総裁 大川隆法 対機説法 

人生の羅針盤 No.169

 

シリーズ戦後65年

日米安保と

太平洋戦争の真実④

 

【問】 私の子供が小さかったときに、「お母さん、靖国神社って中国にあるんでしょう?」と聞かれました。「日本にある」と言ったら、「日本にあるのに、なんで中国がうるさく言うの?」と言われました。日本の国のために戦ってくださった方に感謝を捧げるのは当然のことと思いますが、これからの靖国神社のあり方について教えてください。

2010年5月23日・幸福の科学東京正心館における質疑応答より

 


 

靖国神社は戦前からあったのですが、先の戦争をするときに、「戦って死んだら、靖国で会おう」とか、「無駄な死に方をしたら祀ってもらえないのではないか」とか、死後に靖国神社に祀られるかどうかは、皆、非常に気にかけていたのです。軍人さんには、あの世を信じている人が多かったのです。

これは少し、イスラム教と似ています。「アッラーのために戦って死んだら、天国に還って幸せになれる」という思想に少し似てはいますが、靖国で祀られるという約束事で戦った人たちが大勢いるので、その約束を果たす意味では、供養してあげなければいけないところはあると思います。

実際に亡くなった方のなかには、天国に還っている方もいるし、もうすでに生まれ変わった方も、かなりいるけれども、いまだに成仏できていない方が数多くいることは事実です。自分の死に方を受け入れて死んだ場合はいいけれども、受け入れていない状態で突如死んでしまったような場合が、結構ありますので。

私も一回だけ、実際に靖国神社へ行きましたけれど、すごいですよ。「うわあ、これは大変だな」と思いました。神社の宮司さんのお祀りごとぐらいでは、とてもではないけれど力不足で、相当の数の人たちが供養を必要としているように思われます。昔より減っているとは思いますが。

この人たちを供養するためには、もう一段、きちんとした霊界知識と宗教心を持って、やはり国のレベルで、ちゃんと弔う必要があると思います。「あの世がない」と思っている人が、いくら祈っても、救済力はまったくありませんので。

 

 

中国は靖国問題を

軍事拡張の隠れ蓑に使っている

 

どこの国でも、自分の国のために勇敢に戦った人たちは、英雄として祀られるのが原則です。敵・味方の違いはあっても、自分の国のために戦ったということでは両方とも同じ立場なので、「日本は悪い国だから、日本の軍人は全員悪人だ」という考え方は成り立たないと思います。国を守るために勇ましく戦った人たちを、その国の人たちは祀る権利があるのです。

逆に、例えば、日本と英雄的に戦って死んだ中国人を中国が祀ったところで、こちらはそれを責める気はありません。それはちょうど、三国志の時代に、魏・呉・蜀が戦っていても、「こちらが悪人で、こちらが善人」というわけではなく、やはり英雄は英雄として祀られていますし、国のために戦った人たちは、きちんと供養されるべきです。

それと同じように、しかるべき時期が来たら祀ってもらうのは当たり前だし、地獄界から天上界に自力で上がれない人であれば、多くの人の供養によって、上がれる力、〝浮力〟がつくことは、事実としてあるのです。ちょうど、海で溺れているところに浮き輪を投げられて、手繰り寄せられるような感じになります。

実際に靖国神社を見た感じでは、まだ相当の数の不成仏霊が集合霊としている感じがするので、終戦記念日に首相や閣僚が行ったとか行かないとか、日をずらして行ったとか、そういうレベルで形だけやっているようでは、話にならないかもしれません。

ただ、本来は、首相ではなく、天皇が行かなければいけないのです。天皇が、日本の神道の長であり祭司なので、本当は天皇が行って供養しなければいけないものなのですが、昭和天皇以降、天皇が行かなくなってしまいました。これは、霊的なものを信じない戦後の風潮と合っているのかもしれません。

日米安保クライシス丸山眞男vs.岸信介
著者 大川隆法
幸福の科学出版株式会社
1,260円(税込) 定価

そういう意味で、この本(『日米安保クライシス』)で岸信介元首相の霊が、「首相の靖国参拝にほかの国が文句を言うのは内政干渉だ」と言っていますが、その通りです。自分の国のために戦った人を、その国が祀ることについて、ほかの国が文句を言う権利は、基本的にはないのです。

 

ただ、そんなことは中国は十分知っているのです。知った上で、それを言えば日本がすぐに謝罪したり、何かを引き出せたりするから、やっているわけです。あるいは、それを言っておけば、自分たちのほうは何をしても構わないということになるので、軍事拡張の隠れ蓑に使っているところがあるのです。「日本は、そういう悪い軍事国家だから、自分たちはこうやって防衛のために、いろいろやらなければいけないのだ」というようなことが、いくらでも言えるわけです。

 

 

 

日本は中国に言い返して

「半主権国家」を卒業せよ

 

日本も、一方的に言われるだけではいけません。中国も、アメリカとよく似たディベートの国ではあるので、靖国参拝のことを言われたら、逆にこちらも、「中国も、軍事費はGDPの1パーセント以内に抑えられたらいかがですか」などと、少しは言い返したほうがいいと思います。あるいは、「軍縮を実践されたらいかがでしょうか。日本が二度と悪いことをしないためには、そちらが軍縮をされるのが、いちばんいいと思いますよ」というようなことを言う必要はあるかもしれません。

中国にとって最悪のシナリオは、外交上のミスが重なって、アメリカと戦わなければいけないことが起きた場合です。自分たちの準備がまだ十分ではない段階でアメリカと戦争をしたら、中国は負けます。今の段階では、武器のレベルが違うので、絶対に負けてしまいます。「自分たちは勝てる」と思うのが早すぎた場合には、ぼろ負けになって、すごいことになります。

今、中国も、アメリカがスターウォーズ計画でやろうとしたような、宇宙からの攻撃システムの実験もしたりしているので、自信はかなりつけています。中国は、そういうことも研究中ではあるのです。

とにかく中国は、いろいろ民族紛争や暴動なども抱えているし、近隣にも仮想敵国が多いので、かなり強面でやらざるをえないところもあるのかもしれません。日本に対しても、南京事件、靖国問題、従軍慰安婦問題あたりを責めれば、すぐに謝るので、それで何か、犬をしつけるような感じでやっているようなところがあると思います。

これは、日本がまだ、主権国家として十分な自覚がないだけのことであると思います。半分しか主権を持っていない「半主権国家」の感じでいる。日米安保も、そういう意味で見直すと言うのなら、また別の意味もあるとは思います。

 

 

日米安保が変質している今

中国に軍縮の申し入れを

 

日米安保についても、少しおかしいところがあります。日米安保条約では、米軍が日本から出撃するときには、日本の政府に相談しなければいけないことになっています。けれども、相談など一回もしたことがなく、米軍は勝手に出撃しています。ですから、約束は完全に踏み倒されているのです。

それから、非核三原則なども、実際には守られていないのは皆、知っています。いちいちグアムで核兵器を降ろしてから日本に来るわけがありません。グアムで核兵器を降ろしてから日本に寄港して、それから西南アジアのほうに行って、どうするのですか。これでは、何もできないではないですか。降ろしているわけがないのは、もう分かっていることです。

オバマ大統領が就任してからは、日米安保自体も、今までと少し性質が変わってきました。以前は、「アメリカは、世界の正義のため、世界の平和のために戦う」と言っていたのですが、「アメリカのために戦う」と言い始めたのです。「アメリカのために戦う」という定義からすれば、「日本のために戦う」ということは外れていく可能性があるということです。ですから、日本の側で、日米の軍事同盟を否定したり、米軍基地への反対運動が強くなったりすれば、当然アメリカは、「日本を守るも守らないも自由」ということになってくる可能性は高いということです。

ただ、あれだけの軍事力を日本が持とうとしたら大変なことであって、そう簡単にはいきません。今、中国の軍事費は、表向きは日本を少し超えるぐらいですが、実際上は三倍ぐらいはあると言われています。中国には、この軍事費を削減してもらい、アメリカが主導している核兵器の削減交渉にも、ロシアと一緒に応じてもらわなければいけません。

そうしたほうが日本と中国は、経済的にも、もっと良好に付き合えるようになります。あちらの共産党政権も、緩やかに分解していただかないと困ります。日本の民主党政権もそうですが、あちらの政府も緩やかに分解していただき、いろいろな意見を言える国になってもらわないといけません。そうしないと、近隣諸国に迷惑がかかっていると思います。

中国は今、内陸部も少しずつ豊かになってきつつあります。豊かになってくると、人間、衣食住のことばかり考えていた段階から、もう少し高次なことを考えるようになってきます。そういう人たちの意見が強くなっていくと、政治が引っ繰り返ってくると思います。

中国に関しては、一つは以前に述べたバブル経済の崩壊(注)と、もう一つは政治的な民主化が起きるように、私は霊界で計画しているところです。     

 

 


 

国家として固有の権利が

あると言わなければいけない

 

靖国神社について言えば、供養は必要ですし、基本的に、どこの国でも、よほどの極悪犯罪人でない限り、自分の国のために戦った人たちを祀る権利はあるということです。

犯罪人かどうかについて、他の国が決め付けてくることもあるでしょうが、軍事的な問題については指導者が責任を負うべきであり、その下で命令どおりに動いた人たちは、罪を問われるものではありません。それは、警察官が法に則って職務を執行し、暴力を振るったり拳銃で撃ったりするのと同じです。軍隊においては、指導層が決定したことに則って動くので、下の人たちに罪はないのです。結果責任は出てきますが、それは上層部がとるべきものであると思います。

ただ、靖国神社は、霊視すると、非常に空間がゆがんでいたので、供養をするためには、かなりの力が必要です。今のままでは、まだ、浮かばれない人がかなり残っていると思います。

中国のほうは、要するに、脅す材料として使っているだけなので、日本としては、中国に軍事費の拡大に枠をはめるように言ったり、核兵器の削減を申し入れたり、あるいは「中国が日本を抜いて世界第二位の経済大国になったら、国連の分担金も当然、世界第二位でしょうね」ぐらいのことは言わなければいけません。「国連にほとんど金も払わず、拒否権だけを発動している」というのは、許されないことではないかと思います。

多少のディベートと、言われたら言い返すことは必要かと思います。やはり、国家として固有の権利があるということは言わなければいけないと考えます。

 

(注)本誌2011年1月号「人生の羅針盤」参照

 

タグ: シリーズ戦後65年  日米安保と太平洋戦争の真実  靖国問題で大切なこと  

Menu

Language