「成仏できなかった幽霊をあの世に送る」という変わったバイトをする2人の大学生を描く日本テレビ系連続ドラマ「お迎えデス。」が23日から始まった。16日放送開始予定だったが、地震の影響で放送が延期されていた。

幽霊をあの世に送るバイト!?

物語は、非科学的なことをまったく信じない男子大学生・円(福士蒼汰)の前に、幽霊と死神が姿を現すところから始まる。

最初、円は霊の存在を信じようとせず、「これは脳の錯覚だ」と自分に言い聞かせる。しかし、先輩バイトの女子大学生・幸(土屋太鳳)にも幽霊の姿が見えていることを確認し、徐々にその存在を信じていく。

しかも円は、幽霊を見るだけでなく、自分の体に幽霊を憑依させられることが発覚。幽霊は円の体を借りて、生前に伝えたかった思いを伝えたり、愛する人を抱きしめたりすることができる。死神は円のこの能力を見込んで、幽霊をあの世に送るバイトに無理やりスカウト。円と幸の2人が、死者の未練を解決し、成仏させていくというストーリーだ。

妖怪ウォッチ、仮面ライダーゴースト……

映画やドラマで扱われるテーマからは、その時代の人の関心やニーズを読み取ることができる。本作品の原作は、月刊『LaLa』(白泉社)で1999年から2002年まで連載され、今年再連載がスタートした田中メカさんによる人気漫画だ。

戦後日本では、「目に見えないものは信じられない」という唯物論的な考え方が支配的だったが、近年、霊やあの世を題材とした作品が増えてきている。

子供たちに大人気の「妖怪ウォッチ」は、目には見えない妖怪を見ることのできる少年の物語。2015年から放送されている仮面ライダーは、主人公が幽霊になってよみがえり、戦うという設定だ。大人向けの作品でも、2014年の映画「想いのこし」は「お迎えデス。」と同様に死者が未練を解決してあの世にかえっていくというストーリー。2015年に放送されたドラマ「流星ワゴン」も、主人公がすでに亡くなった父子の車に乗って不思議な体験をする話だ。

3.11で津波の被害が大きかった地域では、幽霊に遭遇するタクシー運転手が多いという。あの世や霊の存在を認めることが当たり前になる時代は、すぐそこまで来ているのかもしれない。(真)

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