心の状態と体の健康は密接につながっている。

「ストレスが強ければ、病気になりやすくなる」という順天堂大学医学部奥村康・特任教授のコラムが、このほど毎日新聞で紹介された。ここでは、ストレスと病気の関係を示す事例として、フィンランド症候群が挙げられている。

フィンランド症候群とは、お酒や煙草などに制約をもうけて健康管理されるグループと、お酒や煙草も自由にし、制約をうけないグループに分かれ、15年間で、どちらが健康であったか観察する調査のことをいう。結果は意外にも、制約のなかった後者のグループが、死亡、自殺、心臓血管系の病気が少ないというものだった。

もちろん、過度な飲酒や喫煙が健康に良いと言えないのはいうまでもない。ただ、飲酒や喫煙が、ストレスを解消するための手段とされていることは確かだろう。

この調査は、お酒や煙草といった物理的な要因だけでなく、ストレスという精神作用も、病気に影響していると注目されるきっかけの一つとなっている。

病気の要因とは?

大川隆法・幸福の科学総裁は、著書『超・絶対健康法』で次のように指摘している。

すべての病気の原因が心にあるわけではありませんが、『病気の約七割は心に原因がある』と言えます。(中略)飲み物や食べ物、たばこなど、物質的な原因によって病気になることはありますが、そのプロセスのなかには、ある程度、心因性の部分、心の問題があるのです。(中略)逆に言えば、心のほうを治療すれば、七割ぐらいの病気は治せる可能性があることになります

心の内にある、自己否定や他人を傷つけるなどの「マイナスの思い」が、病気として体に現れていることが多いということだ。

「愛」「祈り」「信仰」

では、お酒や煙草に頼らずとも、ストレスから解放され、病気を遠ざける手段はないだろうか。いくつかヒントになりそうな例がある。

例えば今、パナソニックのコマーシャル企画「LOVE THERMO」(参照:http://panasonic.jp/fudan/love/)が話題となっている。家族からの愛のこもった言葉で、人間の体温が平均で約0.8℃、最大1.2℃上昇する様子を記録したものだ。私たちの体は、互いを思い合う愛の心に反応することを示唆している。

また、米国の研究では、教会に通う人と、通わない人を比べると、通う人の方が平均寿命が長いという報告もある。神仏への祈りや信仰も、健康につながるようだ。

身近な家族を思い合う愛の心や、純粋な気持ちで神仏を信仰し、祈りを捧げる中に、病気にならないストレス・フリーの心が見出せそうだ。

(HS政経塾 水野善丈)

【関連書籍】

幸福の科学出版 『ザ・ヒーリングパワー』 大川隆法著

https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1224

幸福の科学出版 『超・絶対健康法』 大川隆法著

https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=119

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