安倍晋三首相が非公式にロシアを訪れ、プーチン大統領と会う方向で調整を進めている。

両首脳はこのほど行った電話会談で、北朝鮮の核実験に対し、国連などで連携して対応していくことで一致した。北朝鮮の「水爆実験」を受け、日本は北朝鮮・中国と関係が深いロシアに協力を得たい思惑がある。

ロシアとの関係改善がしやすくなった

ウクライナ問題をめぐり、欧米諸国の制裁を受けているのに加え、最近の原油価格の急落によって、ロシア経済は危機的状況にある。プーチン氏は、ウクライナ側との再停戦や捕虜交換に合意するなど、欧米との和解に動き始めている。

2013年に就任した安倍首相は当初より、プーチン氏との関係は良好で、北方領土問題の解決に向けて前進していた。だがウクライナ問題で、ロシアが欧米と対立すると、アメリカと同盟関係にある日本は、欧米と足並みをそろえざるを得ず、ロシアとの関係が後退した。

しかし今では、欧米諸国も中東の「イスラム国」対策で、ロシアと協調する必要性が浮上。さらに、今回の北朝鮮の核実験によって対露協調の機運が高まったため、日本とロシアの関係が改善しやすくなる土壌ができたと言える。

プーチン氏を警戒する金正恩守護霊

安倍・プーチン両氏の電話会談が行われる以前の、1月7日、大川隆法・幸福の科学総裁は、金正恩第一書記の守護霊を呼び、霊言を収録した。

その際に、金正恩の守護霊は、「(核の) 小型化に成功したということだけは確実だから。これだったら、ミサイルに積めるっていうことだ」と豪語。その一方で、「オバマなんか独裁者に値しないからさ。世界を見渡して、今、『独裁者』っていうのは、まあ、プーチンだよなあ 」と語り、日露の接近を警戒していた。

この霊言は書籍としてまとめられ、1月中旬に発刊されているが、こうした前後関係を見ると、今回の安倍首相のプーチン氏への接近も、霊言の影響を受けたのではないか、と思えてくる。

ロシアとの協調を平和外交のスタートに

非人道的な国家・北朝鮮を崩壊させるには、日本が独自に外交を展開し、他国と連携して北朝鮮への圧力を強める必要がある。そのためには、ロシアとの友好関係が必須であり、経済危機にある同国を救うことで、win-winの関係が結べる。

日本は、欧米諸国によるロシアへの経済制裁に同調しているが、そこから得られるものは何か。むしろ、ロシアの豊富な資源が得られず、北方領土の解決も遠ざかるばかりではないか。日本は、盲目的な欧米追随外交をやめ、平和構築のために独自の外交を展開する時期にきている。

(HS政経塾 表奈就子)

【関連書籍】

幸福の科学出版 『北朝鮮・金正恩はなぜ「水爆実験」をしたのか』 大川隆法著

https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1612

幸福の科学出版 『プーチン大統領の新・守護霊メッセージ』 大川隆法著

https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1148

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