日本人が「道徳・正義」というテーマに関心を持ち始めている。

そんな世相を表す本が、ビートたけしこと、北野武氏の新著『新しい道徳』(幻冬舎)だ。

ここ最近、本の売れ筋トップ10にずっと入り続け、書店でも目立つ場所に平積みしてある。産経新聞の書評では「本書には、生命の雄叫びがある」と書かれ、朝日新聞の書評では「『道徳』の授業の副読本として強く推奨したい」と書かれていた。

道徳・正義への「常識」を把握できる

内容は、事実上の「道徳否定」だ。

しかし「日本人が、道徳や正義をどう捉えているのか」をコンパクトに把握し、「新時代の道徳を考える」上では、概要を知って損はないかもしれない。

本欄では、概要とその問題点を、併せて紹介する。

あらゆる道徳にツッコミ