マレーシアで3日、東南アジア諸国連合(ASEAN)拡大国防相会議が開かれました。ASEAN諸国は、南シナ海問題をめぐり、アメリカと中国の間で板挟みにあっているようです。

ASEAN諸国は会合で、アメリカの駆逐艦派遣に対して理解を示しましたが、直接の評価は避けています。ASEAN加盟国の中で、アメリカの「航行の自由作戦」を歓迎しているのは、フィリピンのみです。

というのは、東南アジアにとって中国の経済面での影響力は大きく、特に、中国との領有権争いで当事国になっていないタイやインドネシアといった国々は、中国との関係を悪化させたくないからです。4日に採択される予定だった共同宣言で「航行の自由」や「南シナ海問題」について言及するか否かが焦点となっていましたが、その採択と発表も見送られました。