50年に一度と言われる大雨で、栃木県では鬼怒川の堤防が決壊、宮城県でも渋井川が決壊するなど、合わせて3人が死亡、26人の行方不明者が出ている(11日午後時点)。この鬼怒川が「鬼が怒る川」と表記される点について、同日付の日経新聞や産経新聞が1面のコラムで触れている。

鬼は、曼荼羅で仏陀の周辺に守護神として描かれるように、悪霊から神仏を守る存在だ。「鬼が怒る」というと、神仏の怒りを代弁しているようにも見えるが、もしそうであるならば、今回の「怒り」は何に対するものだろうか。

振り返れば、1カ月前の日本列島は猛暑に見舞われていた。しかし、8月中旬以降、天気は下り坂になり、一気に冷え込む地域が増えて行った。並行して、ここ30日間の日照時間は平年の半分程度に留まっている。関東地方では1カ月分の平均雨量が、たった3日で降り注いだ。

こうした異常気象はいつから始まったのか。調べてみると、どうやら8月中旬ごろに、猛暑から大雨へと切り替わっていったことが分かる。古来より、天変地異はその時の政治状況と密接に関係し、天意が含まれていると言われるが、当時、日本で注目されていたのは「安倍談話」だった。

安倍談話は、河野談話や村山談話が使用した謝罪のキーワードを4つ盛り込みつつ、主語を曖昧にして、何を謝ったのか否かが分からず、内外にいい顔をしようとした結果、極めて分かりにくい内容となった。

しかし、日本が「新しい国際秩序」への「挑戦者」となったなどの部分は、明らかに間違った歴史観に基づいており、日本やアジアの人々を守るために命を捨てた英霊のみならず、日本の神々が納得するような内容ではないのは明らかだ。

前出のコラムでは、鬼怒川はもともと穏やかな流れを意味する「絹川」「布川」と表記されていたと紹介する。鬼怒川を穏やかな流れに戻すためにも、政治家が神々の意思を汲んだ政(まつりごと)を行うことが大切だ。(居)

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